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デモのメディア論 社会運動社会のゆくえ 筑摩選書

伊藤昌亮【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 筑摩書房
発売年月日 2012/12/14
JAN 9784480015624

デモのメディア論

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2014/12/31
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ディヴィッド・メイヤーとシドニー・タロウはかつて「社会運動社会」という概念を提起した。デモという行為が散発的に行われる特異な行動ではなくなり、絶え間なく繰り返されるより一般的な行動、いわば日常茶飯事として人々の生活の中に組み込まれるようになった社会を意味するものだ。そこではこれまでになく多様な人々を担い手として、これまでになく多様な要求を掲げてさまざまなデモがひっきりなしに行われる。p18 社会運動を通じて創り出される場を指して、かつてハキム・ベイは「一時的自律ゾーン(TAZ: Temporary Autonomous Zone)」という概念を提唱した。ベイによれば現代の社会運動は歴史を形づくるための場ではなく、むしろ歴史から逃れるための場である。そこでなされるのは持続的な制度改革を目論む「革命」ではなく、一時的な至高体験を目指す「反乱」だ。それは時間と空間の中の特定の領域を一時的に占拠し、そこでほんのつかの間、陽気なお祭り騒ぎを繰り広げたのち自ら姿を消し、消滅する。そして別の時間と空間の中のどこか別の場所に再び立ち現れ、決起する。そうしたゲリラ戦の広がりとして展開されるのが現代の社会運動であるとするのがベイの考え方だ。p69 《第3章 ソーシャルメディア革命の深層》p79〜 【デモにおけるソーシャルメディア使用3つの局面】p83 ①計画局面:運動の内部で、デモの主催者がその計画を立案する局面である。そのアウトプットとしてデモの仕様が決定され、デモが存在することになる。 ②動員局面:運動の内部で、デモの主催者がその参加者にデモに参加するよう呼びかける局面である。あるいは参加者どうしが呼びかけ合う局面である。そのアウトプットとしてのデモの場に参加者が動員され、デモが成立することになる。 ③発信局面:運動の内部から外部へと、デモの主催者または参加者が運動の経緯や状況を発信する局面である。そのアウトプットとしてデモの存在意義が社会全体に向けて伝えられるとともにその成果が示され、デモが肯定されることになる。 【ツイッター革命の背後に―モルドヴァ・イラン・2009】p87 【元祖ソーシャルメディア革命?―ベラルーシ・2006】p95 「新しい社会運動」とは「市民運動」である。その「市民運動」とは、市民という主体が国家と産業との複合体という敵手に対して、「システムによる生活世界の植民地化」という係争課題をめぐって異議を申し立てるものであると定義される。そこでなされる示威行為としての抗議行動がすなわち「市民運動型のデモ」であると言えるだろう。p141 「社会を創り出す運動」としてのお祭りデモや占拠デモの在り方は、現代の社会運動の持つこうした性格、メルッチの言葉を借りれば「メッセージとしての運動」というその性格を如実に表していると言えるだろう。p218

Posted by ブクログ

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