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低線量汚染地域からの報告 チェルノブイリ26年後の健康被害

馬場朝子, 山内太郎【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 NHK出版
発売年月日 2012/09/22
JAN 9784140815717

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低線量汚染地域からの報告

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商品レビュー

4.4

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2013/12/03

年間5ミリシーベルト以下の放射線量の被曝区域を低線量汚染地域といって、放射線の影響を考慮しなくていい、とそれを専門とする国際機関によって認定されている地域のことを指す。ウクライナのコロステン市はこれに該当するのだが、甲状腺癌始め、白血病、循環器系、呼吸器系などの疾患を抱える患者が...

年間5ミリシーベルト以下の放射線量の被曝区域を低線量汚染地域といって、放射線の影響を考慮しなくていい、とそれを専門とする国際機関によって認定されている地域のことを指す。ウクライナのコロステン市はこれに該当するのだが、甲状腺癌始め、白血病、循環器系、呼吸器系などの疾患を抱える患者が近年増加の一途をたどっている。市民の健康悪化はチェルノブイリ原発事故の前後ではっきり差異が見受けられるものの、国際機関は市民の疾患と放射線の因果関係を甲状腺癌などごく一部の疾患以外は認めない。それは「科学的に証明ができない」からだが、この言い回しは、科学的な方法で検証したのだが、因果関係があるとは見なせない、といっているのではなく、データがないから科学的に証明する術がないということなのだ。証明ができないから、何もしないという、国際機関の主張に真っ向から反論しているのが、ウクライナの医師たちだ。被曝の2世である自国の子供たちの約8割が慢性疾患をかかえ、自国の未来を奪われたに等しい異常事態を目にする医師たちの怒りは想像に難くない。メチル水銀が原因と認定するのに10年を費やした水俣病、その10年間の間の患者の苦しみと被害の拡大を思うと、「科学的な証明を待つ」ということはどういうことだったのか、と福島という被曝地域を抱える日本は、本書のウクライナの事例から学ぶべき点が多々あると思う。ちなみにわが日本の行政は、福島の初期被曝の調査を中止させ科学的調査の可能性を放棄したあげく、因果関係については国際機関の規範に倣い、なぜか国際基準の4倍増の年間20ミリシーベルト以下を安全としている。ウクライナよりも初期対応や食物摂取の注意で優位と思われる福島がただちに危険ではないかも知れないが、26年後の保証がなされたわけではない。

Posted by ブクログ

2013/11/08

チェルノブイリ事故26年後のウクライナの実情、現地に住む人々の声についての取材をまとめられている。 ◇甲状腺ガンと放射能の因果関係 ・被害を受け続けているのはウクライナ ・原発事故によって自国民に何が起こったのかを間近で見ているはず なのに ・資金や国力等といった面で不利...

チェルノブイリ事故26年後のウクライナの実情、現地に住む人々の声についての取材をまとめられている。 ◇甲状腺ガンと放射能の因果関係 ・被害を受け続けているのはウクライナ ・原発事故によって自国民に何が起こったのかを間近で見ているはず なのに ・資金や国力等といった面で不利なため ・「科学的証明」に苦労している →因果関係が国際的に認められない ◇疫学的手法: ある病気が放射線の影響によるものだ →「ある病気について、被曝線量が多い人ほど、病気発生の割合がはっきり高い」という関係が必要 国際機関や日本、欧米の専門家は「疫学的手法で立証できないものは事実ではない」という立場を採る。 しかし… ウクライナ:自己に関する客観的なデータの入手が困難(ソ連政府のデータ隠蔽・改竄等) ◇その他 ・子どもたちの体調が悪いために、一部の生徒への措置として試験や宿題を廃止している。倒れてしまうから。 →でも、国の将来に関わる… ・ウクライナは独立後に核兵器を放棄している(P146)。しかし、総エネルギーの50%を原子力発電に依存している現実。電力不足で病院の手術がストップしたことがあるから。 「発展途上国のウクライナならいざ知らず、日本なら原発依存から脱却できるのではないか」というのがウクライナの人たちの見方。しかし実際は…

Posted by ブクログ

2013/05/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

放射線や原発関係の中では後の方で出会った本。だが、この本は貴重な存在だと思う。先に「原発に無関心なあなたへ」という本を手にしていたが、実際身近になかなか関心を抱いてくれない人がいたら、この本を薦めてみたらいいのではないだろうか。これはETVで放送されたウクライナなどチェルノブイリで被曝した地域を取材した番組のスタッフによるものである。出版もNHK出版。ネットの情報に疎く、テレビというならNHKという人にはまさにうってつけではないか? 小さくて国力も弱いウクライナの人々、特に医師たちの勇気には感嘆するばかりである。その一方で、被災国であるにもかかわらず、電力不足による停電のため原発の建設を新たに決めた国もあることに愕然とした。ほとんどの原発を停止しているにもかかわらず、こんな深夜まで電気を使っても特に問題のない国に住んでいる事実を思い知る。

Posted by ブクログ

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