ヴーヴ・クリコ＝クリコ未亡人　というシャンパンを飲んだのはワイン好きな人に連れて行ってもらったワインバー 「クリコ未亡人？なんか変な名前のシャンパンですね？」 といったのを覚えているけどそれ以上の話にはならなかった。 この本を読むまでは「ヴーヴ・クリコ」という一人の実業家の女性がいることも知らなかった。 今やシャンパンの代名詞的に有名な「ヴーヴ・クリコ」。 想像していた、シャンパーニュ地方で先祖代々の畑を受け継いで作ったシャトー…ではなくて、1組の夫婦の夢からスタートして、未亡人となった女性が切り開いていった女性起業家の世界が描かれている。 困難だったヴァン・ムスーからのクリアなシャンパン造り 夫の死、そして会社代表として生きる決意 全てを変えた戦火と戦争 ナポレオン統治がもたらした不幸 フランスだけでなくロシアやイギリスへ売り込もうとしての失敗や軌跡と奇跡 賭けとも思える輸出の決断と支えてくれた相棒 ただのシャンパン物語ではなく 当時難しかった女性が企業家として生きる道を切り開いた先駆者としてのクリコ婦人が描かれている。 なんだけど…思ったのは 「どんなに知的な女性でも、イケメンと口がうまいチャラ男の魅力に抗えないのね～。」 娘婿のルイ・ド・シュヴィニェってホントに読めば読むほど腹立つ！キライだわ～こんなタイプ。 でもきっと本人に会ったらすごい魅力的なんだろね～。 いや、ホントに会社がエドゥアールさんに受け継がれてよかったよ。 ってまあ色々あるわけだけど ヴーヴ・クリコさんがシャンパーニュの女性起業家の先駆けとして道を作ったことは本当にすごい！ 映画とかになったら面白そう～。

シャンパンを製造する著名なメゾン、ヴーヴ・クリコ・ポンサルダン社のバルブ・ニコル・クリコ・ポンサルダン婦人について書かれた本。表紙の色調・デザインからしてヴーヴ・クリコ。やはり飲みたくなります。亡き夫のシャンパン造りの遺志を引き継ぎ、当時はまだ不安定な要素のあったシャンパンの品質を劇的に高め、実業家として生きた女性の生涯が興味深い考察をまじえながら書かれている。