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日本文学史 近代・現代篇(2) 中公文庫

ドナルドキーン【著】, 徳岡孝夫【訳】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 中央公論新社
発売年月日 2011/09/22
JAN 9784122055421

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2件のお客様レビュー

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2023/10/15

森鷗外のことを学ぶ中で手に取る。 なぜ、鷗外と漱石のみが文豪と呼ばれるのか、等々興味深い考察が多い。 自然主義文学は、発祥の地であるフランスと日本で取り上げられ方が違うので、混乱するところがあったのだが、このように一人一人の作品にフォーカスすると理解も深まる。 本著で取り上げら...

森鷗外のことを学ぶ中で手に取る。 なぜ、鷗外と漱石のみが文豪と呼ばれるのか、等々興味深い考察が多い。 自然主義文学は、発祥の地であるフランスと日本で取り上げられ方が違うので、混乱するところがあったのだが、このように一人一人の作品にフォーカスすると理解も深まる。 本著で取り上げられている作品の多くは読めていないので(除く鷗外、漱石、島崎藤村)、その意味で消化不良のところがある一方、うまい具合にイントロダクションになっているので、興味が湧いた数冊はマイリストに入れておきたい。 ところで、 ドナルド・キーンは、全ての作品を英語と日本語両方で読んでいるのだと思うのだが、文章のうまさ、そのキャラクターを的確に表現しているところは、相当な日本語能力が必要になると思う。感服。 以下抜粋~ (森鷗外編) ・語られぬ部分があまりに多い彼の小説は、ちょっと読んだだけでは味が余りにも淡泊過ぎ、今日の読者を堪能させるまでには至らない。あるいものは、一見するれば単なる一挿話か素描のようにさえ見える。 読者の側の洞察が働いてはじめて、登場人物の人間性の深奥にまで迫ることができるのである。 (「妄想」) ・思いここに至って煩悶すれば、宗教も自然科学も慰謝を与えてくれない。ベルリン留学中の彼が、その煩悶に解決を求めたのエドゥアルト・ハルトマンの無意識哲学だった。 ・西欧の思想に対したとき、鷗外は漱石よりも受容的であった。西洋的な死への恐怖は、あるいは彼の受容するところではなかったかもしれない。しかし鷗外は、西洋人の死に対して抱く恐怖を罵らなかった。あるいは東洋的死生観と対比して、ことさらに西洋を斥けることもしなかった。 鷗外は「東」も信じたが、同時に「西」をも信じた。その両者は、彼の内部で相せめぎあうこともなく、どちらかへの鷗外の態度決定を二社択一的に競うあいもしなかった。 鷗外と同時代の作家で、日本人の安っぽい西洋模倣を批判し、日本人は旧来の美風を捨てるに急なのを嘆いた人は実に多い、ただ、鷗外は、類型的な批判勢力の仲間には入らなかった。 鷗外が批判したのは、過去のなにを棄てなにを保つべきかを正確に判断するに必要な、実験的、実証的な精神の欠如であった。 ・自己の生活に取材した作品の中で、鷗外はしばしば自分の態度に言及している。ときには、それは傍観者の態度であり、ときには「あそび」であり、あるいは諦念である。 みずからを第三者とするこのような態度は、生活のあらゆる艱難を克明に描き、その真っ只中におけるもがき、苦しみを記録した自然主義文学とは反対の極にあるものと言えるだろう。 (白樺派) ・自己を表現し、自己の内なる可能性を実現しようとした白樺派同人の欲望は、寡黙で意思を殆ど書いた傍観者、あるいは受難者としてしか事故を作品中に描き得なかった自然主義文学の態度と、きわめて鮮やかな対象をなしている。「白樺」の人々は、積極的に自己の作品中に誇りを持ったのみか、それを書くことを天恵の使命と観じていた。 ・白樺派を特徴づける思想は、人道主義である。

Posted by ブクログ

2018/07/20

日本文学史と聞いて、はいはい。日本文学に纏わるあれね。日本文学の……文学の史って何⁉︎何を論じているものなの⁉︎と意外に想像がつかず読む。 これは、キーンさんによる日本文学史であって、きっと他の文学者によって書かれたら、こうはならないなというのが率直な感想。 近代〜現代の日本文学...

日本文学史と聞いて、はいはい。日本文学に纏わるあれね。日本文学の……文学の史って何⁉︎何を論じているものなの⁉︎と意外に想像がつかず読む。 これは、キーンさんによる日本文学史であって、きっと他の文学者によって書かれたら、こうはならないなというのが率直な感想。 近代〜現代の日本文学がどう書かれ、読まれ、現在に至るのかを考えると、リアルタイムで出版されている文学の読み方も変わってくる文学史だ。 日本における自然主義や私小説は、確かに現代の小説の根幹になっているし、では夏目漱石は森鴎外はなぜ今以て文豪と呼ばれるのかも理解できる。 そして何より、日本文学に対するキーンさんの深い造詣とそれを支える愛が溢れており、キーンさんがこの大著を完成してくれたこと自体、日本文学史に刻まれるのだろうと思う。

Posted by ブクログ

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