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青の魔性 角川文庫

森村誠一(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 角川グループパブリッシング
発売年月日 1978/06/01
JAN 9784041365342

青の魔性

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2023/09/30

昭和46年から49年の間に雑誌に発表した全九篇からなる短篇集。初めて読んだのは高校生の時だったが、いずれの作品にも不気味さ、恐ろしさ、陰鬱な空気感が横溢し、当時はこの作風に魅せられてしまい、次々と森村作品を古書店で漁っていたものだ。本書収録作に共通してる要素がひとつあり、それは女...

昭和46年から49年の間に雑誌に発表した全九篇からなる短篇集。初めて読んだのは高校生の時だったが、いずれの作品にも不気味さ、恐ろしさ、陰鬱な空気感が横溢し、当時はこの作風に魅せられてしまい、次々と森村作品を古書店で漁っていたものだ。本書収録作に共通してる要素がひとつあり、それは女の不実、エゴ、いつわりの愛をこれでもかと描いているところだ。女に深入りすると痛い目に合うことを親切にも教授してくれているかのようで、『獣の償い』『褥の病巣』の二編は特にそれが顕著である。結末はいずれも後味の良くないもので、ハッピーエンドがないのも作者の特徴といえよう。しかし短期間に良くこれだけ斬新な着想が湧くものだと今さらであるが感心する。 表題作『青の魔性』は妖しい魅力を持つ教え子の少女の虜になった小学校教師の悲劇と狂気を描く、ロリータ文学ともいえる作品。この魔性の少女がとにかくコワい。『獣の償い』は一方通行の愛に殉じた竹田伸二の償いに哀れみを覚えると共に、女のエゴと残酷さが鮮烈。『鉄筋の猿類』は団地の隣人に恨みを持つふたりの男女の復讐譚だが、ラストに皮肉が利いている。これも女のエゴを描く。『共犯の瞳』の三杉先生も『褥の病巣』の島崎靖子も、その美しい容姿の裏にいかがわしいものを持っていた。男性の登場人物は一途で純粋なだけに、女の狡猾・エゴ・二面性がより強調されている。

Posted by ブクログ

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