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六月の輝き
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2011/01/30 |
JAN | 9784087713855 |
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六月の輝き
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商品レビュー
3.7
41件のお客様レビュー
2023.8.19 読了 2人の女の子、美奈子と美耶の 小さい頃から 10代の間の話を いろんな人の目線で 語られてゆく。 小さい頃は なんの屈託もなく 仲良しだった二人。 あることが きっかけで 関係が変わる。 だんだん大人に近付き、気付くこと。
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- ネタバレ
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相反するような家庭環境で生まれる、美奈子と美耶。 美奈子の救いは美耶に、美耶の救いは美奈子にある。 美耶が持つ不思議な能力に、本人も、周りも翻弄されて、そこに正義がなくて、人の身勝手さだけが色濃く残る。これが本当に腹が立つ。 完璧な人間もいないから、完璧な家族も居ないし、不思議な能力も持て余すよね。 現実的に、美耶の能力を何かに置き換えて考えてみる。治すとか直すとかではない、うーん、何だろう? 桜の木のシーン、映像にしたらどうなるんだろうって思う。どんなに美しくて切ないだろうと思う。
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ある能力を持つ美耶。六月の誕生日が同じ、隣同士の家に生まれた美奈子と美耶の物語。 明るい話ではない。第二章の冒頭に、このようなくだりがある。人は生まれながらにそれぞれ荷物を負っている。各々の荷の重さは千差万別。羽毛のように軽いものもいれば、膝をついてしまいそうなほどのそれを課せら...
ある能力を持つ美耶。六月の誕生日が同じ、隣同士の家に生まれた美奈子と美耶の物語。 明るい話ではない。第二章の冒頭に、このようなくだりがある。人は生まれながらにそれぞれ荷物を負っている。各々の荷の重さは千差万別。羽毛のように軽いものもいれば、膝をついてしまいそうなほどのそれを課せられたものもいる。(中略)つまりは、人生は不平等だということ。(後に続く) 少女の友情物語と思っていたが、これは深い、好きな感じだと読み入る。時間は取り戻せないってことではないでしょうか。あることが元で、友情にヒビが入る。しかしお互いはずっと意識し合っている。美耶の特殊な能力に絡め、二人が過ごした年月、二人を支える人々の抱える苦悩、現実が連作で絡めて綴られている。 お花見のところで泣き、美奈子がリコーダーを吹くシーンでは涙腺崩壊した。泣かせる感じでも、ラストに向かって感動をまとめる感じでもない(個人的にはそう思う)。自然とあふれ出てしまうのだ。それは心情描写の巧みさ。心が弱っているとき、落ち込んでいるときの気持ち。大切な人を思いやる心、身を削ってでも相手に尽くすこと。胸が締め付けられるような切なさ、苦しさの中、ラストには輝きが見えた気がする。 大切な人が私にくれた感情のすべてが自分をきらめかせてくれる。 儚く優しく純粋(きっと美耶は強い)な美耶。そういう人を知っているから余計感情移入できた。 余韻からなかなか抜け出ることができませんでした。夏に読めて良かった。
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