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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | ポプラ社 |
発売年月日 | 2010/10/01 |
JAN | 9784591118832 |
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商品レビュー
3.1
26件のお客様レビュー
★★★★ 何度も読みたい この本には太宰治『女生徒』、ラディゲ『ドニイズ』、久坂葉子『幾度目かの最期』が収録されている。 『女生徒』は理想の清らかな自分と現実の俗物的な自分との落差に苦しむ少女の話。読点が多用され、音がぷつりぷつりと切れていくような感覚になる。少女の気持ちに寄...
★★★★ 何度も読みたい この本には太宰治『女生徒』、ラディゲ『ドニイズ』、久坂葉子『幾度目かの最期』が収録されている。 『女生徒』は理想の清らかな自分と現実の俗物的な自分との落差に苦しむ少女の話。読点が多用され、音がぷつりぷつりと切れていくような感覚になる。少女の気持ちに寄り添いながら人生の問いに触れることができる。この中では一番好き。 他は、、、あまりよく分からなかった…
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[女生徒] これは少女の住んでいる地獄の話だ。 後半にかけて胸がぐったりと重くなっていき、沈鬱な気持ちになる作品。それは何度読んでも変わらない。語り手である、この少女の終わりのない絶望を前に、読み進めたというより、目が離せない感じがする。 少女の内面では、電源を落とす...
[女生徒] これは少女の住んでいる地獄の話だ。 後半にかけて胸がぐったりと重くなっていき、沈鬱な気持ちになる作品。それは何度読んでも変わらない。語り手である、この少女の終わりのない絶望を前に、読み進めたというより、目が離せない感じがする。 少女の内面では、電源を落とすことも音量を下げることもできない壊れたテレビのように、乱暴にチャンネルが切り替わる。亡くなった父親の面影が出てきたかと思えば、次には、生きている母への心配に変わり、すぐさま自己嫌悪と自己批判に変わっていく。 とめどなく、飽くことなく繰り返され変調に、チャンネルの切り替えのたびに取り残された心象風景が、電波障害をきたしてスノーノイズを発しているようなカオスを完成させる。 地獄はきっとこんな光景なのだろうと、そう思う。 少女は少しずつ大人の女性になりつつある。それが彼女にとって苦しくたまらない。 でもその変化は、無慈悲な揺り返しの連続。認知症を患っている人が、その徘徊の途中に、はっと正気に戻って、そのときには眠っていた意識で、鮮明に自分の置かれた状況が理解できるといったふうに。 少女がなりつつある大人の女性とは、下卑た作り笑いやお追従やらを身に着けて、世間にしっかりと打ち解けて女としての自負を備えて生活する、垢に塗れた世俗的な女性だ。そして、そうでもしなければとうてい生きて行けそうにもない、彼女自身の絶望が、父親を失った母と娘二人の現実によって、くっきりと形を結んでいく。 少女はあるときには、母を支えて、女として生きることの運命も受け入れて立とうとするが、あるときには、あれほど嫌っていた世俗の女になることへの嫌悪に押し潰されそうになる。 そうして演じてみる。世俗の女を心では見下しながら、頭ではきっちりとその世俗の女のイメージを作り上げて、見下す心のままで、見下している女の、心にもないことばを口にし、動く。 現実と観念との摩擦で、少女の心が擦り減り、目に見えない血が流れ落ちていく。 前にも行けず、かといって来た道を引き返すこともできず、傷が増えていく。 彼女はそれからどうなったのだろう。 交際好きの母親に勧められるままに、見合いをして嫁入りしたのだろうか。 職業婦人として、妥協なく世間に立ち向かったのか。 それとも、途中で自殺してしまったのか。自殺はある意味で、生が押し付けてくる暴力から、精神を守る最後の選択肢なのかもしれない。 彼女の独白を、膨れ上がった自我だとか、思春期の無知ゆえの妄想癖だとかで語り終えてしまえるか。 ただ、わたしには「王子さまのいない、シンデレラ」の、決して珍しくはない少女の肖像画が、頭にはっきりとこびりついてはなれない。
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太宰治の女生徒、ラディゲのドニイズ、久坂洋子の幾度目かの最期の3作。 この時代の小説を久々に読んだけど、ずっと独白してる感じ。ドニイズは良さが分からなかったが、他は訳の分からないメンヘラ感にモヤモヤしたり共感できる部分もあったりで面白い。
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