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葡萄と郷愁 長編小説

宮本輝(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 光文社
発売年月日 1986/06/01
JAN 9784334921286

葡萄と郷愁 長編小説

¥110

商品レビュー

5

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2015/05/07

読み始めは、なんだかわからない。 でも、文章が上手いのでそれなりに読めていくのが、この作者の強みか。 日本とハンガリーの1985年10月17日の一日が交互に語られていく。 日本の主人公は、純子。 自分に求婚している外交官の村井との結婚承諾の返事をする日だった。しかし、彼女には、幼...

読み始めは、なんだかわからない。 でも、文章が上手いのでそれなりに読めていくのが、この作者の強みか。 日本とハンガリーの1985年10月17日の一日が交互に語られていく。 日本の主人公は、純子。 自分に求婚している外交官の村井との結婚承諾の返事をする日だった。しかし、彼女には、幼馴染の孝介がいて、一日中迷っている。しかし、弁護士の夢をもっていた彼はその夢を棄てて変わった。しかし、嫌いにはなれない。 ハンガリーの主人公は、アギー。 小さい時に母をなくし、その時から酒飲みで働かなくなってしまった父と暮らしている。心理学者を夢みて勉強しているが、ある日、アメリカの富豪女性と会い気に入られて、養女になってほしいといわれる。そして、この日、返事をすることになっている。 純子は、迷った末に、通っている英語教室の講師である女性に相談する。彼女は、自分の知っている3人の女性の話をする。 そして、偶然、大学の先輩である岡部に会う。彼は、妻と別れ、海外を旅して、帰ってきたところだった。彼と話をする中で、彼女は決めた。 アーギには、ジョルトという恋人がいた。そして、仲間がいた。ハンガリーという国に住むものの誇りがあった。同級生が自殺をして、仲間とともに振り回されるのだが、その中で、彼女の気持ちが固まっていく。 一日の出来事なのだが、彼女らのそれまでの歴史が詰まった一日だ。そして、未来も決める一日だ。それだけに、小さな出来事がとても印象的だ。 そして、どんなに苦しくても、どこかに自分を理解してくれる人が必ずいる。それは、偶然のように見えたとしても必然なんだという作者の思いが何か嬉しい。 ひとりじゃないんだ、という気持ちがわいてくる。

Posted by ブクログ

2005/07/21

ほとんど文通を通してしか知らない外交官に求婚されている純子、アメリカの富豪の養女にならないかと言われているハンガリーのアーギ。決断を求める電話を受ける約束の時間を数時間後に控えた2人の女性が、幸せを求めて悩み抜く。彼女たちが各々こういう選択をするのではないかと思った通りの結末にな...

ほとんど文通を通してしか知らない外交官に求婚されている純子、アメリカの富豪の養女にならないかと言われているハンガリーのアーギ。決断を求める電話を受ける約束の時間を数時間後に控えた2人の女性が、幸せを求めて悩み抜く。彼女たちが各々こういう選択をするのではないかと思った通りの結末になったのでちょっと安心した。これが宮本さんいうところの王道なのだろうか。アーギが勉強に没頭する活力になったのは美貌だった。武器である機知と負けん気と忍耐心を支え続けてきたのは美の質を熟知したことから生じる誇りだったという文章を読んで涙が出てきた。自分が美しいと知っている人が、だからこそ知性を磨くのだ!と思うのって好き。健気というか……心根まで美しいという感じ。宮本さんはなぜアーギをハンガリーの少女にしたのだろう。イギリスと日本。アメリカとハンガリーという組み合わせや、東京とブダペストの7時間という時差にいったいどんな意味が含まれているのだろうか?深く考えたい気もするけれど今は頭が回らない。功に「『葡萄と郷愁』読んだ?」と聞いたら「『郷愁』だけ読んだ」と答えた。純子とアーギの物語が交互に構成されているので、めんどくさがりの功は片っぽだけを通して読んでそれっきりなのだそうな。アホ!交互に読むから盛り上がるんやないか!'97

Posted by ブクログ

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