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世界史の構造

柄谷行人【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 2010/06/24
JAN 9784000236935

世界史の構造

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商品レビュー

4.2

8件のお客様レビュー

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2022/11/19

「力と交換様式」を読み、なんか大味な歴史観に戸惑い、その原点を探すべく「トランスクリティーク」を読み、マルクス解釈に納得し、その間を埋めると思われる「世界史の構造」を読んでみた。 唯物史観的な生産様式という下部構造が上部構造が規定するという世界観における生産様式をかならずしも「...

「力と交換様式」を読み、なんか大味な歴史観に戸惑い、その原点を探すべく「トランスクリティーク」を読み、マルクス解釈に納得し、その間を埋めると思われる「世界史の構造」を読んでみた。 唯物史観的な生産様式という下部構造が上部構造が規定するという世界観における生産様式をかならずしも「経済」に限定されない交換様式に置き換え、それをベースに世界史というか、人類史を大胆に読み解こうというチャレンジですね。 この議論が、「力と交換様式」の前提にあったのだなと頭が整理された。 ある種の交換様式がある種の社会経済システムを作り出し、それが歴史の発展を生み出していくというほど、単純な話しではないのだが、ある程度、図式的にはそういう議論の進め方にも読める。本の前半部分は、面白くはあるものの、そういう大味な感じは強い。 いわゆる歴史学では1次資料にもとづく研究が重視され、そうした研究結果、つまり2次資料をもとに行うマクロ視点の研究は胡散臭いものとしてみられる傾向がある。 そういう意味では、この本は、2次資料をもとに行われたマクロの3次資料をベースに議論されている印象があって、そこが大味な感じにつながるのだろう。 まあ、柄谷さんは歴史家ではないわけで、正確な世界史というより、世界史の「構造」を見ようとしているわけだから、マクロな3次資料をベースにした超マクロな論立は、仕方ないこと。 と思いつつ、本書の後半部分で、時代が近現代になり、資本主義が扱われるようになると、話はかなり面白くなる。資本主義、社会主義、ナショナリズム、国家、民主主義、ファシズムなどなどが、絡み合いながら、かなりスリリングな歴史理解が繰り広げられる。 また、前半では、単純化のためにある交換様式とある社会経済システムが対応するよう図式が説明されていたのだが、後半の資本主義の説明では、ある特定の交換様式というより、さまざまな交換様式の結合として議論がなされていて、説得力がある。 このあたりの時代になるとわたしもいろいろ勉強してきたので、一部、違う見解のところもあるのだが、全体としては、かなり共感できる内容であった。 さて、そこから未来にむけての展望となると、ちょっと?な感じはでてくる。大まかには、カントの「永久平和」の議論にそって、一種の国連重視主義的な方向となる。 その難しさは柄谷さんも当然理解したうえでの議論ではあるが、やはり未来に向けての前向きな議論を構築するのって、難しいなと思った。 でも、現在の世界のクリティカルな分析についての納得性は結構ある。

Posted by ブクログ

2017/11/19

マルクスは生産様式の観点から世界史の発展を考えたが、著者は本書で、世界史を交換様式の観点から根本的にとらえ直そうと試みている。その上で、現在支配的な「資本=ネーション=ステート」を越える道筋を示そうとしている。 とても重厚な内容で読みこなせたとはとてもいえないが、交換様式に着目し...

マルクスは生産様式の観点から世界史の発展を考えたが、著者は本書で、世界史を交換様式の観点から根本的にとらえ直そうと試みている。その上で、現在支配的な「資本=ネーション=ステート」を越える道筋を示そうとしている。 とても重厚な内容で読みこなせたとはとてもいえないが、交換様式に着目し、歴史を必ずしも発展過程と捉えない本書の内容は、生産様式に着目し、歴史を共産主義への不可避的な発展的な過程と考えるいわゆるマルクス主義歴史学よりも、自分にはかなりしっくりきた。ただ、「資本=ネーション=ステート」に替わりうるものについての展望(諸国家連邦など)は、けっして実現されることはないが、われわれがそれに近づこうと努めるような指標である「統整的理念」であるということわりは述べられているものの、あまり納得感を得ることができなかった。資本への対抗運動として、生産よりも消費に着目すべきとし、協同組合の可能性について指摘した部分については、なかなか示唆的だと感じた。

Posted by ブクログ

2012/09/14

此れは好いもので、余り言う事は無い。言うとすれば、これでは吉本隆明への批判には成ってないよ、と云う至極些細などうでもいいことは残しておく。ひとつ、〈交換様式D〉なる純粋贈与に関する考えに就いては、糞味噌に言っておきたいが、それくらいで、特に妙なところもない。 この程度のことは1...

此れは好いもので、余り言う事は無い。言うとすれば、これでは吉本隆明への批判には成ってないよ、と云う至極些細などうでもいいことは残しておく。ひとつ、〈交換様式D〉なる純粋贈与に関する考えに就いては、糞味噌に言っておきたいが、それくらいで、特に妙なところもない。 この程度のことは10年も20年も前に、あんなちんけな事をやっていないで、さっさとやればよかったのだ、と云う位いのことは思うが、実物を前にしてそんな意味もない。 http://c4se.hatenablog.com/entry/2012/09/14/203227

Posted by ブクログ

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