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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2010/03/19 |
JAN | 9784004312383 |
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商品レビュー
3.7
24件のお客様レビュー
「ぼんやり」の時間をもっと大切にしよう、というのが本書の主旨。 ぼんやりと過ごせば、心に余白が生まれ、感受性が研ぎ澄まされる。自然との一体感を味わい、心を解き放つことができる。それは人間の創造性の源となる。 筆者は、飛躍した言い方になるのは承知の上で、「ぼんやりしてみようよ」...
「ぼんやり」の時間をもっと大切にしよう、というのが本書の主旨。 ぼんやりと過ごせば、心に余白が生まれ、感受性が研ぎ澄まされる。自然との一体感を味わい、心を解き放つことができる。それは人間の創造性の源となる。 筆者は、飛躍した言い方になるのは承知の上で、「ぼんやりしてみようよ」と主張することは「近代」を問い詰めることになるとも述べる。近代化は街を賑やかにする一方で森や闇、静謐、風土生命体などを奪ってきた。それは即ちぼんやりする場所や時間を奪うことでもあり、そのことが心の破壊とも繋がっているのではないかと。 このような主張でも文章が押し付けがましくないのは、筆者自身が自然の中で懶惰に、ぼんやりとしながら執筆を進めたからだろうか。 いわゆる「タイパ主義」という考え方が轟きはじめている現代にも響く内容だと感じた。 1930年に生まれ、大戦も含めあらゆる時代・世代を眺めてきた筆者だからこそ書けた文章なのではないか。絶版が残念だ。 らん‐だ【懶惰・嬾惰】 〘名〙 (形動) なまけ怠ること。また、そのさま。(精選版 日本国語大辞典) 関連本 串田孫一『山のパンセ』 谷崎潤一郎『懶惰の説』 ミヒャエル・エンデ『モモ』 【メモ】 図書館でたまたま手に取った。
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本書は大学生の頃に買って読みました。 当時感銘を受けて、結構ぼんやりの時間を楽しんでました。 就職してからは、ぼんやりとは遠い生活になってしまったけれど、再読。 ぼんやりする時間は、やはりとても素晴らしい。 ぼんやりするようになり、詩を読むようになり、 瞑想をやるようになりました。 瞑想とぼんやりは同じことだと理解しました。 GAFAMのトップ達が、瞑想するのも頷けるような 効果があると思っています。 本書は、自分の解釈では瞑想と書いてない瞑想の本でした。
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勤勉で実直、頑なな平均的日本人像を地で行く人から見れば、「ぼんやりする」「ぼーとする」という言葉や行為には否定的だろう。 著者は、「ぼんやりする」ことを積極的・肯定的に捉え、余白(ゆとり、余裕でもいいかな)の時間をつくることが、豊かな人生を送る上に必要である…と説く。 朝日新聞記...
勤勉で実直、頑なな平均的日本人像を地で行く人から見れば、「ぼんやりする」「ぼーとする」という言葉や行為には否定的だろう。 著者は、「ぼんやりする」ことを積極的・肯定的に捉え、余白(ゆとり、余裕でもいいかな)の時間をつくることが、豊かな人生を送る上に必要である…と説く。 朝日新聞記者として長年に亘って【天声人語】を担当した著者の文章には、言うまでもなく、無駄をそぎ落とした上での間や余白の取り方の上手さが、「ぼんやりする」ことで培った技として見事に結晶している。
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