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1/2の騎士 講談社文庫

初野晴【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2010/01/14
JAN 9784062765657

1/2の騎士

¥220

商品レビュー

4.1

38件のお客様レビュー

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2021/10/13

出てくる人たちがみんな1/2な感じで色々と考えられたのでよかった。異常な動機への共感は難しかったけど、でもそれも実は大差無いねという結論かな。最後の方のサファイア絡みの展開は少し不満だけど。

Posted by ブクログ

2019/01/09

初野晴『1/2の騎士』読了。 文庫700頁弱の大作ながら、読みやすさ、構図の美しさ、テーマ性、物語の求心力、どれをとっても素晴らしい。女子高生マドカと相棒役のサファイヤという主人公たちがしっかり軸となり、様々な形で葛藤するマイノリティへの壁を超えながら、街に現れた四人の異常犯罪者...

初野晴『1/2の騎士』読了。 文庫700頁弱の大作ながら、読みやすさ、構図の美しさ、テーマ性、物語の求心力、どれをとっても素晴らしい。女子高生マドカと相棒役のサファイヤという主人公たちがしっかり軸となり、様々な形で葛藤するマイノリティへの壁を超えながら、街に現れた四人の異常犯罪者に立ち向かっていく。長い作品にありがちな空中分解は起こらず、テーマもぶれず、加速していく。 驚かされるのはその可読性。文章における読みやすさももちろんだが、ストーリーの運び方が上手い。章ごとに次が気になり、期待通りしっかりとオチる、そしてまた次の章が気になるようにできている。連鎖的に読者の感情を惹き込んで行く。 章立ての構図も工夫されていて、「騎士叙任式」と銘打たれた「もりのさる」の事件は後に感情移入させるための細やかな工夫になっている。その後の「序盤戦」から「終盤戦」に至るまでの禍々しい異常犯罪者との対決は謎としても魅力的だがミステリ的な仕掛けもそれぞれ技巧的。 飼い主の前で盲導犬を殺すドッグキラーとの戦いでの意外な真相、部屋に気配だけを残す侵入者インベイジョンとの戦いでの動機の悍ましさや解決のロジック、毒を散布する姿なきラフレシアとの戦いでの狂気的に歪んだ「捻れ」は印象的。民間伝承を用いるのも面白い。 主人公二人の成長と苦難の物語として、徐々に危険な強敵と出会うのは段々と本質的で誤魔化しの効かない絶望と葛藤に向き合うということでもある。 「一騎打ち」における灰男グレイマンとの対決はある種「騎士叙任式」と対になるべき物語。全てが終わっていく切なさが苦しくなる。 物語が面白いことがそのまま感情移入に繋がっていき、綺麗に最終章を迎える。そのシンプルさ何より魅力的な作品

Posted by ブクログ

2018/10/09

アーチェリー部主将で同性愛者の女子高生マドカと、女装男子高生おばけのサファイヤが、濃くなく爽やかな雰囲気。ドックキラー他、登場人物の通称からはゲームみたいな空気を感じるけれど、ファンタジックなのはサファイヤだけで異常連続犯罪者たちはしっかり現実のミステリだった。ガラス工芸の灰男の...

アーチェリー部主将で同性愛者の女子高生マドカと、女装男子高生おばけのサファイヤが、濃くなく爽やかな雰囲気。ドックキラー他、登場人物の通称からはゲームみたいな空気を感じるけれど、ファンタジックなのはサファイヤだけで異常連続犯罪者たちはしっかり現実のミステリだった。ガラス工芸の灰男の狂気が鮮烈だった。

Posted by ブクログ

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