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匂いの人類学
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匂いの人類学
¥1,980
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商品レビュー
3.5
8件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「嗅覚」に関する様々なトピックがまとめられた本。人類学は人間に関する学問の総称なので、タイトルはドンピシャ。原著はWhat the Nose Knowsで、これはそのまま日本語版の副題「鼻は知っている」に採用されている。原著が外国語の本が和訳されると、タイトルは読者を惹きつけるために原著とかけ離れたものがつけられることも多いのだが、この本はちゃんと原著のニュアンスをきちんと踏襲していて好感がある。 匂いに関連する話であれば何でも良し、みたいなところがあり、序盤は調香師の話、嗅覚障害の話、嗅覚と味覚の関係など、雑多な話が展開される。雑学として面白い部分もあるが、各章の間のつながりはあまり強くない。 後半、7章ぐらいからは嗅覚から想起されるイメージや、嗅覚をトリガーにして感情をコントロールできないか、という過去の試みが多く紹介される。ハリウッドでは1900年代初頭、映画館で映像と合致するような匂いを館内に放ち、視覚効果をさらに高める工夫があったらしい。1960年代までは試行錯誤が続けられていたらしいが、それ以降は映像と匂いを融合させる取り組みは衰退したらしい。こういう、歴史の中に埋もれたネタを知ることができるのも、この手の特定のテーマに偏った本ならでは。 後半は、嗅覚の今後の発展について、科学的な知見や研究結果がまとめられて締めくくりとされている。分かっているようで未知の部分も結構ある分野のようで、この先の研究結果次第では数十年後ぐらいに続編が出るのかもしれない。本書の日本語版が刊行されたのが2009年。2030年ぐらいに、新たに分かったことがまた本になってくれたら面白い。
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2016年6月19日に開催されたビブリオバトルinいこまで発表された本です。テーマは「故郷(ふるさと)」。
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匂いについての軽くてちょっと深いエッセイ集。 当たり前に思っていた知識が、実は科学的な証明がされていなかったとか、匂い付きの映画奮闘記とか、バラエティに富んでなかなか楽しめた。 個人的にはもうちょい学術的な記述があるほうが好みだけど。
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