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火の鳥(朝日新聞出版)(5)
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火の鳥(朝日新聞出版)(5)
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商品レビュー
5
5件のお客様レビュー
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復活編。 唯心論と唯物論。 肉体の復活。未来の技術と精神と肉体が分裂して、他者と繋ぎ合わされたらどうなるのか。 未来編で猿田博士と一緒に居たロビタの話に繋がるとは思わなかった。
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物語はレオナ少年が事故死したところから始まります。 それまでの記憶についてレオナ少年は失っていますが、部分的に思い出します。 しかし、物語的に明らかになった事実はあまりにも少なく、レオナ少年の前半生については謎のままです。 まだ若いのにアメリカの砂漠地方で現地人のガイドを雇って火の鳥を捕まえようとしていたとは、かなり冒険家・野心家的な性格のようです。 チヒロに対する執着も強引でストーカー的で、常軌を逸したところがあります。常識的な小市民ではあり得ません。 膨大な財産があったようで、遺産を巡って怪しげな親戚達が大勢集まってきます。何だか胡散臭い一族のようです。 一介の少年に対して当時の最先端の医療が施され、復活をとげたといういきさつについてもよく分かりません。 週刊誌ネタ的に調査すれば、色々な闇が明らかになるかもしれません。 密輸団の女ボスがレオナに一目ぼれしたのも、同じタイプの人間だということに気付いたからでしょう。タイミングが合っていれば女ボスとレオナはいいカップルになっていたかもしれません。 この極悪人の記憶が移植されたロビタが人間らしくて子ども達に人気があるというのも分かる気がします。 余りに聖人君子で立派な人間は子ども達から見れば近寄り難くつまらないものです。ある程度悪っぽい要素を持っている方が子ども扱いもうまく、子ども受けも良いものなのです。 命令されて時によって「しかし旦那様」と反発するのも、一斉に人類に反抗し集団自殺したり人間であることを証明するために人間を殺すという行為も、元々は悪人の心を持っていたからなのです。 お釈迦様が前世でウサギであった時、餓死寸前の聖者を助けるために我が身を捧げたという話があります。 善人が行う行為は道徳の話にはなっても嘘くさくてドラマチックな物語にはなりません。 自分中心・利己主義の心が起こす事件こそ物語になるのです。 年を取った好々爺が昔を回想して 「わしも若い頃は無茶したもんじゃ」 と言っている、それがロビタなのです。 https://diletanto.hateblo.jp/entry/2019/04/25/210018
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猿田博士の登場、ロビタの誕生とが描かれており、未来編へと繋がる。 レオナの物語とロビタの物語。無関係に思えた二つの流れがラストで交わる構成が綺麗。 高熱炉へ向かうロビタたちの姿が虚しくも印象的だった。 156p、外側から内側へ進んでいくコマ割が斬新。
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