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分冊文庫版 邪魅の雫(下)
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分冊文庫版 邪魅の雫(下)
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商品レビュー
4
12件のお客様レビュー
★10個つけたいくらい好きです。 京極堂・榎木津・関口の絆の強さがいたるところに散りばめられていて静かに強いつながりが心揺さぶります。今回はそこに青木・益田両名がいつもと違うテイストで物語に味付けをしているが新しい雰囲気を醸し出している。 連続していると思われた事件が、「嘘を...
★10個つけたいくらい好きです。 京極堂・榎木津・関口の絆の強さがいたるところに散りばめられていて静かに強いつながりが心揺さぶります。今回はそこに青木・益田両名がいつもと違うテイストで物語に味付けをしているが新しい雰囲気を醸し出している。 連続していると思われた事件が、「嘘をついただけ」で結びつけられた閉じた事件。冷静に読み込めばヒントはいたるところに散りばめられていたのに、思わず人間関係のほうに惹きつけられてしまいました。何度も読む価値があります。
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再読。なのだけれど全然内容を覚えていなかった。たぶん百鬼夜行シリーズの中でも屈指の把握しづらい事件ではないだろうか。しかし今一度読んでみると何というのか、一連の事件の背後にいたいわゆる黒幕の心情に一定の理解を示してしまいそうになる。自身とは全く違う人間だというのにね。そうしてそれ...
再読。なのだけれど全然内容を覚えていなかった。たぶん百鬼夜行シリーズの中でも屈指の把握しづらい事件ではないだろうか。しかし今一度読んでみると何というのか、一連の事件の背後にいたいわゆる黒幕の心情に一定の理解を示してしまいそうになる。自身とは全く違う人間だというのにね。そうしてそれを突き放したあの人も、そうしなければちゃんと幕を引けなかったんだろう。これはとても哀しい物語だ。
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※このレビューにはネタバレを含みます
変人探偵、榎木津さんにも過去に好き合った女性がいて、彼女は榎木津さんの縁談を壊したくて、自分の人生をも壊しちゃったってお話でした。 しかし、彼女の榎木津さんを誰にも渡したくないって気持ちが、無関係な人の人生も破壊させちゃってて…。 被害者になった女性たちにいたっては、街のクズに強姦され、それをネタに強姦魔にその後もゆすられ続けるとか、本当に心も体も殺されちゃったわけだよね。 ダークサイドに堕ちた榎木津さんの元カノさんを後押ししたものは、一瓶の「しずく」だったわけだけど、人間ってちょっとしたきっかけで自分も他人も破壊できるだけの闇を心に飼っているのかなぁ…。 しかし、京極堂シリーズとしては、それほど楽しくはなかったです。 人生と死は対になるものではなく、誕生と死と言った「点」は対になっても、人生といった「幅」のあるものは、死とは対にならない。 それなのに人間は死といった「点」である一瞬に人生と同じだけの意味を持たせようとするから、死を必要以上に恐れ、死を過大評価するのだ。 ……といったような「ほぅ♪」と思う言葉は、この巻でいくつか出て来たけれど、分量に沿うだけの満足感は抱けなかったお話でした。
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