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世界はうつくしいと
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世界はうつくしいと
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商品レビュー
4.4
33件のお客様レビュー
世界とか自然とかスピノザとかそういう詩集。 ⚪︎ 大丈夫 失うものは何もない 守るものなどはじめから何もない ⚪︎ この言葉が、この無力感が実は人生の希望だったりする。私は全てに意味をつけて守りたがるから、本当に刺さる
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タイトルに惹かれた。 一時、もう生きていたくないと思う時期があった。 それを経て思うのは、「生きたい」という気持ちは、世界はうつくしいと信じたい気持ちだということ。 この本を読んでいると、生きることの喜びって、そんなに大層なものじゃないなと思える。 ただ生きてそこに在って心の機微...
タイトルに惹かれた。 一時、もう生きていたくないと思う時期があった。 それを経て思うのは、「生きたい」という気持ちは、世界はうつくしいと信じたい気持ちだということ。 この本を読んでいると、生きることの喜びって、そんなに大層なものじゃないなと思える。 ただ生きてそこに在って心の機微を感じること。 そういう静かな喜びを大切にしていたいと思う。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
長田弘による詩集。優しく穏便な詩の中には、植物の茎、葉を支える葉柄のような一本の軸があり、それが自身の思想ないしは哲学なのだろう。そのような思想書のような感覚を持つ理由は、詩の内容にあり、詩という風景を描写する断片的な文章の中に、著者が人生の中で培い築き上げてきた積層的な文章が織り混じっているからだと思う。 私が好きな「聴くという一つの動詞」を例に出して言うと文頭は「ある日、早春の、雨のむこうに〜」から始まり、文中はそれに続く風景の描写が続く。しかし文末の「読むことは、本にのこされた沈黙を聴くことである。無闇なことばは、人を幸福にしない。」という文章は風景描写から続くまとめのように思えるが、この文章は「読むこと」というある一点に着目し、深く掘り下げた文章で、この文章だけでも成り立つ。他にも「二〇〇四年冬の、或る午後」でも同じことが分かる。文頭は「フラ・アンジェリコの受胎告知を〜」から始まり、芸術を通して色彩に対する風景描写が続く。そして文末には「世界を、過剰な色彩で覆ってはいけないのだ。沈黙を、過剰な言葉で覆ってはいけないように。」と終わる。 つまり文頭から文中にかけては詩であるが、文末が格言のように感じるのだ。その二つは決して分かれている訳ではなく、地続きのように繋がっている。だから詩のようにも思想書のようにも感じるのではないだろうか。 このような詩を読んだ事がないため、新鮮に感じた。他の作品も読んでみたい。
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