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恋衣 とはずがたり
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
発売年月日 | 2009/03/25 |
JAN | 9784120040153 |
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恋衣
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商品レビュー
3.2
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奥山景布子版を通して「とはずがたり」を初読み。「とはずがたり」のヒロイン二条の娘を加え、物語の語り部をさせる趣向で、親しみやすく全体の見通しをよくしています。「とはずがたり」は、奇書と言わずして何が奇書か!といえるデカダンス文学の傑作でした。男性側の主人公である後深草院はもはや発...
奥山景布子版を通して「とはずがたり」を初読み。「とはずがたり」のヒロイン二条の娘を加え、物語の語り部をさせる趣向で、親しみやすく全体の見通しをよくしています。「とはずがたり」は、奇書と言わずして何が奇書か!といえるデカダンス文学の傑作でした。男性側の主人公である後深草院はもはや発酵臭さえ漂わせ、王朝の爛熟を体現しています。作品に事実はあるものの、多分に非凡な力量を持つ作者の虚構と思いました。紫の上や浮舟のキャラ設定、本編と宇治十帖の2部構成など「源氏物語」の構想に挑む自負も感じました。4歳で宮中に入り30年間に及ぶ前半の「愛欲編」と、全国を遊行する後半20年の「漂泊編」を対比させる構成は見事です。人間の感情や愛欲への切り込みは同時代を超えて普遍の高みに達していました。個人的には、現代文学を超える古典文学を更にひとつ発見した思いです。原典版も読まないと。ちなみに、奥山さんの文体は品格があり、解釈には賛同します。
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「母が綴り、娘が読んだ誰にも言えない女の秘密」 帯に煽られて手にとりましたが、読みにくく、歴史の教科書の様だった。 赤裸々にスキャンダラスな恋を書きしるした日記形式の「とはずがたり」を現代版に書き起こしたもの。 それを母の恋人である父親から、母の日記として手渡された娘の目線で...
「母が綴り、娘が読んだ誰にも言えない女の秘密」 帯に煽られて手にとりましたが、読みにくく、歴史の教科書の様だった。 赤裸々にスキャンダラスな恋を書きしるした日記形式の「とはずがたり」を現代版に書き起こしたもの。 それを母の恋人である父親から、母の日記として手渡された娘の目線で描かれているという工夫はなされているが、それほど読みやすさはなく、「院の寵愛を受けながら恋人を持つ」ということがそれほどスキャンダルにも感じられない現代の私が読んでも、単に尻軽なだけの女性の日記というだけで中身にも興味がわきにくいので、正直、つまらなかった。 まあ、当時としては、西行にあこがれて、かつては宮廷に仕えて歩くことなどほとんどない生活を送っていた美女が尼となり、独り行脚を続けるっていうことは画期的であったろうと想像もし、それほどの意思を発揮したのは、前半の流されるがままの自分を後悔したのかと推測すると、少し感慨はある。 元々これを手に取った理由のもうひとつは、この本と並んでいた同じ作者の帯の「美しい物語」と言うような文言に惹かれて、谷崎潤一郎の様な世界が広がるのを期待したのだけれど、そんなこともなくてがっかりした。
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古典「とはずがたり」を作者の娘の視点を介して解釈するという読み応え抜群の一冊です。 平安王朝の物語といえば上流貴族たちの道ならぬ恋なんかが往々に見られますが、中でも「とはずがたり」は群を抜いてスキャンダラスなんだと思いました。 しかしこの奥山さん解釈のとはずがたりはただの暴露本と...
古典「とはずがたり」を作者の娘の視点を介して解釈するという読み応え抜群の一冊です。 平安王朝の物語といえば上流貴族たちの道ならぬ恋なんかが往々に見られますが、中でも「とはずがたり」は群を抜いてスキャンダラスなんだと思いました。 しかしこの奥山さん解釈のとはずがたりはただの暴露本としては終わりません。面白いです。 一般的にとはずがたりがどう解釈されているのかと比べてみても面白そうです。
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