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仮想儀礼(上)
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仮想儀礼(上)
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商品レビュー
4
57件のお客様レビュー
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夢破れた男が宗教という虚業に光明を見出し、張りぼての救いと癒しでお金を稼ごうと模索する、何とも面白い小説だった。上巻は、まさにゼロからのスタート。ホームページ作成~お悩み相談から始まり、拠点探し~居場所づくりを経て、はったりと、ついでにちょっぴりの真心で、悩める人々の心を繋ぎとめていく。凶悪犯罪を起こした宗教集団との差別化に苦心したり、トラブルメーカー系信者をいかに厄介払いし金払いの良い信者をいかに取りこむかに頭を悩ませたりと、難易度の高い課題ばかりながら、ときに失敗しつつも運に恵まれ順調に組織は大きくなっていく。
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NHKで連ドラ化される(2023年冬)と云うので読んでみる。とても分厚い本が上下巻でへきへきしたが、文章は割と読み易い。宗教の始まりってこんなもんやろなと納得。下巻に続くのだが、破綻するに違いないとしか思えないわ・・・
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崖っぷちの無職の男二人が、宗教を始める。 「我々が実と信じたものが虚構、虚と信じたものが真実に変わるんです。実際には無いもの、人が作り出した神の概念に、人が命を捨てるんです。人のあらゆる不満が、欲望が、喜びが、希望が、こういう形で力を持つんです」 ホームページを開設した途端にメールが届くとか、集会所を開設した途端に人が来るとか、由宇太の事件なんてそんだけ!?てほどアッサリ終わりすぎたのとか、「そんなうまいこといくか〜?」と懐疑的に、冷めた目で読んでる。だけど、案外そういうものなのかもしれない。SF世界のような荒唐無稽な出来事が現実に起こる現代では、何も起こらない穏やかな日常こそがファンタジーなのだ。寄る辺ない人、すがるものがない人は、この世にごまんといる。大きくなる渦の中で教祖たる正彦は道徳的で理性的で冷静。そんな様子が、読者としての自分の態度と重なる。
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