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自閉症裁判 レッサーパンダ帽男の「罪と罰」 朝日文庫

佐藤幹夫【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 朝日新聞出版
発売年月日 2008/11/30
JAN 9784022616012

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商品レビュー

4.2

20件のお客様レビュー

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2021/12/16

 2001年に浅草で起きた、レッサーパンダの帽子を被った男が女子大生を刺殺した事件についてのノンフィクション。通り魔的な犯行であり、犯人の異様な風貌から大きな話題となった事件でもあります。  逮捕された犯人が前科のある知的障害者であったことで、その後のことがあまり語られなかった...

 2001年に浅草で起きた、レッサーパンダの帽子を被った男が女子大生を刺殺した事件についてのノンフィクション。通り魔的な犯行であり、犯人の異様な風貌から大きな話題となった事件でもあります。  逮捕された犯人が前科のある知的障害者であったことで、その後のことがあまり語られなかったこの事件を、著者は本当に丁寧に取材しています。それゆえに読後感は非常に重いです。  障害を理解して裁く。争点は責任能力等ではなく、加害者の行動が異様で普通の人から見ると不合理であろうとも、加害者には加害者の理屈がある。その理屈を理解しようとするのかどうか。本のタイトルはこれを問うのだと思います。  しかしこの本を読んだときに一番心に残ったのは福祉行政の在り方でしょう。加害者(家族含む)に何かしらの介入があれば防げた事件だったかもしれません。刑務所が最後の福祉の砦となっている現状も含めて課題は多いのです。  被害者はもとより、加害者の妹の境遇もまた悲惨です。母親亡き後、加害者とあればあるだけ金を使う父親の面倒をみて高校進学せずに働いて家族を支えていましたが、事件後に若くしてガンで亡くなります。この妹の「いままで生きてきてなにひとつ楽しいことはなかった。」という言葉は胸をえぐられます。彼女を最後に支えた人々がいたことは、この本の数少ない救いです。  著者も言っていますが、加害者の人生はこの二人の犠牲の上にあります。それを本人は理解しているのか。それは他人にはわからないことなのでしょう。 

Posted by ブクログ

2017/02/05

レッサーパンダのかぶりものをした男が起こした、殺人の裁判について。記憶にあるものの、詳細は忘れていたし、親族の話も初めて知ることばかり。難しい問題を含んだものだったと知らされた。

Posted by ブクログ

2016/09/22

 2001年浅草で、ハーフコートにサンダルばき、さらにレッサーパンダの帽子をかぶっているという異様な出で立ちの大男が、白昼、19才の短大生を刺殺する事件がありました。犯人は養護学校の卒業生であり、軽度の知的障害がありました。しかし、新聞はこの事件を大きく取り上げたものの、犯人を中...

 2001年浅草で、ハーフコートにサンダルばき、さらにレッサーパンダの帽子をかぶっているという異様な出で立ちの大男が、白昼、19才の短大生を刺殺する事件がありました。犯人は養護学校の卒業生であり、軽度の知的障害がありました。しかし、新聞はこの事件を大きく取り上げたものの、犯人を中学校卒業と書き、養護学校出身であることを隠して報道しました。  養護学校(現在は特別支援学校)の教員を長く務めた著者は、この国全体に漂う、障害者へのそうした、よく言えば慎重な、悪く言えば腰が引けたような何とも言えない雰囲気が、我々の判断や裁判に影響を与えているのではないかという疑問を持ち、裁判を傍聴し、被害者や加害者の家族、関係者と話すことで、障害者が関係する事件の裁判のあり方、このような事件を防ぐために何が必要なのかを考えていきます。  自閉症に関して学ぶことが多く、また、著者の目指すもの、執筆の動機にも賛同できるのですが、それでも、この本は少しまとまりを欠いているという印象を、私は持ちました。著者はあとがきで、枚数の制約から削らなければならなかったエピソードに少し触れているのですが、その一つ、犯人が獄中で女性と文通し、結婚を望むようになったこと、それ以来供述が変わってきたことは、あとがきで簡単に紹介するだけで済ませられる事実ではないでしょう。また、ある部分を削った事情からか、前後とうまくつながらない文が不意に出てきたりする箇所がありました。  そして、犯人の妹についてのエピソード。重い病気を抱え、父と兄の犠牲になり、「いままで生きてきて、なにひとつ楽しいことはなかった」と言う彼女に、最後に幸せを味わってもらおうと、福祉関係のスタッフが彼女を旅行に連れて行ったり、おいしいものをごちそうしたりします。彼女は最後に「ありがとう」という言葉を残して息を引き取るのですが、その「ありがとう」を著者は以下のように解釈します。 「あなたのおかげです。  あなたの分も、私なりに精一杯生きました。  生きることができました。  あなたのおかげです。  ありがとう」  「あなた」とは彼女の兄に殺された被害者の女性です。兄の犯罪がきっかけで、彼女は善意の人に巡り合えた、最後にささやかな幸せを味わった、それは確かなのですが、それでも、著者の解釈によるこの言葉は、被害者の遺族の心に突き刺さります。私が遺族だったら、ふざけるな!娘はあんたのために生きたり死んだりしたわけではない!と、叫びたくなります。この言葉で本は終わるのですから、これが結論ととられかない。私は、著者はこれを本の結びとするべきではなかったと思います。  しかし、そうした点(私の感じ方では瑕疵)はあるものの、これからも同じ著者のルポを更に読んでみたいという気持ちには、十分にさせてくれる本でした。こうした問題に興味があれば、一読をお勧めします。

Posted by ブクログ

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