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新生(前編) 岩波文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2000/02/01 |
JAN | 9784003102381 |
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新生(前編)
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商品レビュー
3.7
6件のお客様レビュー
20年以上前、実家の本棚にあったのを当時留学していたアメリカへ持っていって読んだ本。 当時の私は、読み終わった時ものすごく満たされて、胸がいっぱいになった。 いままでで読んだ恋愛小説で唯一感動した作品。 なんとなくだけど、今、読むとあの頃から今日までの経験が邪魔をして、あの時と同...
20年以上前、実家の本棚にあったのを当時留学していたアメリカへ持っていって読んだ本。 当時の私は、読み終わった時ものすごく満たされて、胸がいっぱいになった。 いままでで読んだ恋愛小説で唯一感動した作品。 なんとなくだけど、今、読むとあの頃から今日までの経験が邪魔をして、あの時と同じ気持ちにはなれない気がする。
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島崎藤村は、妻を亡くした後に姪のこま子と恋人関係→肉体関係を持ってしまう。そしてこま子は妊娠してしまった…。その後、渡仏して約5年後に帰国。小説を書いて、社会に対して自らを暴き、この関係を強引に清算してしまった。 この小説は、そんな経緯で書かれたものである。 自伝的小説とされて...
島崎藤村は、妻を亡くした後に姪のこま子と恋人関係→肉体関係を持ってしまう。そしてこま子は妊娠してしまった…。その後、渡仏して約5年後に帰国。小説を書いて、社会に対して自らを暴き、この関係を強引に清算してしまった。 この小説は、そんな経緯で書かれたものである。 自伝的小説とされているだけあって、妻を亡くすところからフランスでの生活が書かれている。 前編ゆえに語り尽くせないところも多いが、彼がこま子との件を悔やんでいることは伝わってくるものの、どこかで現実逃避をしているように感じてしまう。肉体関係に至るまでのプロセスを書かない辺りは、懺悔のつもりであろうか。そういう島崎藤村は、ちょっと好きである。 ただし、近親相姦を正当化するつもりは全く無い。寂しさは人を狂わせる。偽りの愛だったとしたら、余計に許せない。だが… もしも彼と姪との間に本当の愛があったのなら、何も言えない。
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※このレビューにはネタバレを含みます
姪と関係を持ってしまった主人公の懊悩を描いた懺悔録、とは言える内容だが、懺悔の中身がもっぱら自分に向き、姪にほとんど興味がないような書き方であるのが特徴的。姪との間に子どもができてしまうが、それに何らかの世話を焼くでもなく、意思を伝えるでもなく、渡仏してしまう。 前編の後半は渡仏して、自分と姪との過ちについて後悔し、懊悩する時間を描いたもの。 主人公の自分の内面と苦悩にしか焦点があたらない書き方に、終始、お前が子どもまで作らせた姪について、もっと関心を持て、と言いたくなった。結末は気になるが、懊悩事態は退屈に近く、一番思うのは姪っこさん哀れ。
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