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一九七二年のレイニー・ラウ 小学館文庫

打海文三【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 小学館
発売年月日 2008/10/12
JAN 9784094083163

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商品レビュー

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2019/05/26

こうや曠野に吹き晒そうとするのか 劉雨 薬罐が微かな悲鳴をあげた 「恋に落ちるってね、世間からも落ちていくことなの」 クラッシュ ディヴィッド・クロネンバーグ 死に至るほど激しいクラッシュ事故で性的なエクスタシーを得た人々が カオルーン九龍 場末の場末の娼婦 「女性としては、心置...

こうや曠野に吹き晒そうとするのか 劉雨 薬罐が微かな悲鳴をあげた 「恋に落ちるってね、世間からも落ちていくことなの」 クラッシュ ディヴィッド・クロネンバーグ 死に至るほど激しいクラッシュ事故で性的なエクスタシーを得た人々が カオルーン九龍 場末の場末の娼婦 「女性としては、心置きなくセックスを愉しめる、最高の年頃なのよ」 香港島の摩天楼 1989年の天安門事件の後で、彼女は香港に見切りをつけてカナダへ渡った。 アンタッチャブルな空間 清朝時代の建築を模した建物が点在する 男が堕ちた女を救済するというオメデタイ物語へと コロネア路環島 立会川駅 退っ引きならない現実を 初恋 単なる発情です 憩う 眼尻に小さな水滴が 庭木の剪定 東急大井町線の上野毛駅 桟橋さんばし 喪失を甘くて経験できるなんて マカオ 空約束 抱擁を解いた 華奢な顎が持ち上がった クリント・イーストウッドの惨めったらしい男根主義について イ・ポンチャン李奉昌 テコンドーの先生 かつたつ闊達なお喋りを愉しんだ メディテーションと称して朝から晩までドラッグでトリップしていた。その甘ったれた言説と底無しの怠惰な生活に、男友達の方は、一瞬のうちに馴染んでしまったのである。 核査察 テポドン ボーイという一言に 満月の、惨めで、可哀想な、あの失恋でさえ でもそこまでね、甘く想像できるのは あるいは断念した思い 日々の生活とは正反対の側にあるもの 「確信犯として、どこまでも逃避していく」 自分の考えに反駁を試みた いま官能の青い炎が点っているのだとしたら 胆を決め ちぇじゅ済州島 あいくち匕首 渡世とせい キムパプ 野趣溢れるスープ 珍島ちんど 男性的な力強さとは一線を画した優美な泳ぎだ そうてい装丁画 その完璧な陰影に 簡潔に十全に証明していた かんなくず鉋屑 ゴーストワールド ロリータ ナブコフ 舞台は北関東の太平洋岸だものね 中島敦の山月記 「死臭にみちた女」の修辞に内在する穢れの美学化、それが孕む差別の構造 経験できたかもしれない倒錯の極限として、達しえたかもしれない自己解体の一瞬に似た性的オルガスムスとして そうした言わば主体の放棄を迫る女性との、凌辱される関係というものは、女王、にそう尼僧、義母、女教師といった記号群に垣間見えるところであるけれど、それを自己など灼け切ってしまう圧倒的な「他者」への欲情として、官能小説のうちに徹底させてみたいというのが、作家としての僕の野心である。 ポール・オースター〈小説を書くということは、今迄一度も起こらなかった事を思い出すということ〉 この不可能性を虚構の中で救い出すのが小説家の仕事で ヴァギナ・デンタータ=歯のある膣 舅が槌つちを振る小気味好い音が届き かんぜん敢然と無視してしまうだろう 通俗小説 アバンギャルド 欲望をストレートに告げる言葉が 中国服のブレヒト そこに薔薇があった あなたの恋が成就しなかった事にこそ、確信を持つべきだ。経験者であるあなたは、その時そこで、何が起こらなかったのか、よく知っている。シリ・オースターが言う通り、〈起こらなかった〉について書くのが小説なのだから、そして起こらなかった事の内に、語る価値のある物語が無尽蔵に隠されているのだから、あなたには恋愛小説を書く資格がある。 その創作を通じて、作者自身も、彼或いは彼女を束縛している支配的な物語から、如何にして自己を解き放つか。これは自由の根源に関わる問題である。 作家打海文三が心筋梗塞で急死した。五十九歳だった。 単に父親が娘に欲情しているだけですよ 禁忌を易々と超えそうな不埒さ 宮沢賢治の『春と修羅』 兄と妹の近親相姦的なテーマを忍び込ませているのである 艶やか 池上冬樹

Posted by ブクログ

2015/06/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

伊坂さんのエッセイ集の”3652”の中に 「打海文三の指摘が的確であろうと、的外れであろうと、僕は姿勢を正さずにいられない」というタイトルのエッセイがあります。打海さんの著作は未読ですが”伊坂さんがそこまでいうなら読まずに捨て置くわけにはいかないじゃないの”。ということでエッセイ内で紹介されている”ぼくが愛したゴウスト”の前にタイトル的に古そうなこの作品をジャブしてみることにしました。 作中で印象に残った文面ですが p23 「恋に落ちるってね、世間からも落ちていくことなの」 このセリフ、16歳の娘の慶子が父親に言う言葉なんですね。なんでしょうこの娘、ものすごくかっこよくないですか。男女の酸いも甘いも全てを知り尽くした哲学者のような説得力です。 そして彼女は物語の中で終始、自分の父親の恋をたきつけます。 セリフは常に父親の一手、二手先をいっていて、 父親に女とは何たるかを教授し続けます。 そして、見事に父親とレイニーラウの恋を詰めきります。とまどいつつも、娘の思惑通りに動かされる父もオシャレな会話も見事な世界観が形成されていてなかなかに爽快です。 恋愛小説を書くためのコツが作中でセリフとして登場しますが p270 「現実には出逢えなかったけれど、出逢えたかもしれない女性のことを想像して」 書くらしいです。なるほど、と思いましたね。 p282 床に倒れた樹木を迂回して図書館の方へ向かった。「わざと転がしてあるのか」彼女が気付いて言った。 「アートです。日常を裏切る試み」古田は言った。 短い文章ですが、”日常を裏切る”というセリフに底知れぬセンスを感じます。 やはり読み終えると伊坂さんのいう、”打海さんの指摘に姿勢を正してしまう”という言葉に非常に共感できます。 無駄ヅモのない麻雀の打ち方を見ているかのような気持ちになってきます。 作家さんのナビでまた新たな世界へ連れ立っていってもらえることをとてもうれしく思います。

Posted by ブクログ

2011/09/14

香港でわかれた女性レイニー・ラウに主人公が二十五年ぶりに再会を果たす表題作をはじめ、借金とりたてに訪れたやくざと主婦の危険な関係を描いた「花におう日曜日」、美しい背中の女性と知り合い、著者自身の小説観まで投影される「ここから遠く離れて」など、静かに心を打つ八篇所収。あなたが出逢え...

香港でわかれた女性レイニー・ラウに主人公が二十五年ぶりに再会を果たす表題作をはじめ、借金とりたてに訪れたやくざと主婦の危険な関係を描いた「花におう日曜日」、美しい背中の女性と知り合い、著者自身の小説観まで投影される「ここから遠く離れて」など、静かに心を打つ八篇所収。あなたが出逢えたかもしれない「恋人」たちがきっとここにいる―珠玉の恋愛小説集。 やはりこの人の表現が好き。 「恋に落ちるっ てね、世間からも落ちていくことなのよ」 路環島にてもよかった。大人のやり取りで。きっと中学生が読んでもわからないだろうね。 また読み返したい

Posted by ブクログ

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