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天皇の玉音放送
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天皇の玉音放送
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ブログに掲載しました。 http://boketen.seesaa.net/article/424206335.html 小森陽一渾身の名著。 70年前の8月15日、天皇の「玉音放送」で戦争は終わった。 「耐え難きを耐え、忍び難きを忍び」という昭和天皇の甲高い声で記憶される「玉音...
ブログに掲載しました。 http://boketen.seesaa.net/article/424206335.html 小森陽一渾身の名著。 70年前の8月15日、天皇の「玉音放送」で戦争は終わった。 「耐え難きを耐え、忍び難きを忍び」という昭和天皇の甲高い声で記憶される「玉音放送=大東亜戦争の終結に関する詔書(いわゆる終戦の詔書)」。 小森は、今日の自民党の「あの戦争は侵略戦争ではなく、自存・自衛、アジア解放の戦争だった」(1995年「大東亜戦争の総括」)という主張や、「新しい歴史教科書をつくる会」などの活動は、すべて「終戦の詔書」の欺瞞にみちた文章に埋め込まれていると解き明かす。 実にスリリングな解読作業だ。 (1)戦争を始めることができたのも、終わらせることができたのも天皇だけ。 (2)ポツダム宣言受諾までなぜ20日間もかかったか。 (3)クーデターを恐れて御前会議を召集。 (4)日中戦争を無視。「敗戦」も「降伏」もない奇妙な文書。 (5)憲法9条は、天皇の生命とひきかえ。 (6)沖縄は25~50年、米軍が占領してほしいと天皇が要請。 このほかにも、人間宣言、伊勢神宮への巡幸など、興味深い考察は限りない。 あれほどの惨禍をアジアと日本にもたらした戦争を、その敗北を、日本国民はきちんと総括できていない。それどころかごまかしやすりかえをしてきたことで、再び同じ過ちを犯す可能性が大きくなってきている。 「語られることなく隠されている」こと=天皇の戦争責任を徹底的に明らかにする、小森の「終戦の詔書」解読作業は、戦後70年を考えるためのはじめの一歩だ。
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