中国の長い歴史の中で得られた知恵が漢文には詰まっている。 ただ漢文を読んでも、理解しないと意味がない。一方で、考えれば学びを得ることが出来る品質を十分有しているのが漢文だろう。 知魚楽:他社の内面は理解できない　荘子 他人から理解されないことを悩むな。自分が他人を理解していないことを悩め。孔子 自分像と本当の自分は違う。小さい自分が操縦　臨済 尹氏の夢いんし、胡蝶の夢　荘子 混沌があるから怖い　混沌七きょうに死す　荘子 死と性は表裏一体。性が出来て死が生まれた。 生死感　自分さえ所有できない。死は物質が循環しているだけ。生を肯定=死を肯定 現場に身をおくことで見えなくなることもある　老子 学ぶの語源はまねぶ(学ぶ)　出藍の誉れ　荀子 南轅北轍　戦略の誤りは戦術で補えない 帝王学　料亭の若旦那の修行方法　人を使う 威を借りる　戦国策 綜合の誤謬　逆は真ならず　複雑系 零戦　堀越次郎　無為にして化かす　応用！ 不戦必勝　孫子

東亜のラテン語たる漢文（文言文）に関する本をなんか読もうと思って読んだ。いろんな漢文を紹介してくれるのはいいけど、著者自身の見解や考えがなんかいまいちで萎えてしまう。想定読者のレベルを低く設定しすぎだと思う。微妙な本だ。書名でその辺は判断できたか。冒頭の漢文力の実例（幕末明治の頃）が一番よいところ。文言文は西洋古典語（古典ギリシャ語、ラテン語）やアラビア語やサンスクリットに比肩すると思うのに、凋落ぶりが悲しい。東アジアの人はもっと漢籍と文言文の運用能力を見直すべき。漢籍は東洋（東亜）的教養の基礎になってほしい。つまり、明治初期の日本人のように漢籍を介して、つまり、東亜の思想体系の目を通して、泰西の教養体系をみるべし。西洋はそれをきちんとやっている。東洋の発想を取り込むことを。しかもそれとわからないように。江戸シノワズリにつづく知識人での漢詩文の教養文化＝士大夫が復活して欲しい。カタカナ語はもううんざり。だったら最初から全部英語で書けと思う。