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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店/岩波書店 |
発売年月日 | 1983/09/01 |
JAN | 9784003110416 |
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商品レビュー
3.5
16件のお客様レビュー
著者は「父は姉と弟ばかりを愛して、自分のことは愛してくれなかった」と言っていて。これは、彼女とその作品を語る上で、重要であることだけども、そのまま受け取っては駄目だと思った。どこかで読んだけども、父親は父親なりに、彼女を愛していたのだと思う。
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短い文章の中にずっしりと情感がつまっていました。ようは家族の思い出話なんですが、派手な所はないのに、こんなに面白くて良いのかと言うくらい、いちいちやたらと面白い。 子供だった幸田露伴が腹痛を治すために飲まされた謎の玉の話とか、特に他人に話したりはしないまま家族の寿命と共に消えて...
短い文章の中にずっしりと情感がつまっていました。ようは家族の思い出話なんですが、派手な所はないのに、こんなに面白くて良いのかと言うくらい、いちいちやたらと面白い。 子供だった幸田露伴が腹痛を治すために飲まされた謎の玉の話とか、特に他人に話したりはしないまま家族の寿命と共に消えて行くだけの、どこの家にもある意味不明な習慣みたいもの滑稽さと謎にまつわる面白さがあります。あと、怒りの継母が洗い髪をふりみだしホウキで蛇を殴るのも、無性に怖くて面白い。そして、その全体に、面白いながらも哀しみもあって、淡々と書いてあるのにずっしり心に残るのです。 上記のごとく、とにかくエピソードのひとつひとつがやたらと印象的で、まるで映画かドラマを見たような気がするほど鮮明です。時々、見たことも聞いたこともないような言葉遣いが出てくるのも時代の雰囲気がそのまま伝わるようで良かったです。 幸田文氏の作品は、ずいぶん前から度々すすめられていたのに、どこか地味で硬い印象があって、なかなか手が出なかったのですが、地味どころか歯に絹着せない物言いが心地よくて、文章もうまくて、最後の最後まで退屈しませんでした。 ひとのおススメは聞いておくべきだと改めて思います。でも、時間はかかったにしても、おすすめしてくれた誰かのご縁でこうして読めた訳だから同じことでしょうか。『みそっかす』私も誰かにおすすめしよう。
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親しい先輩から、私が好きそうと勧めてもらった本。 普段読んでいる本と文体が違うので、読み始めは字面を追うだけで精一杯だったり。だけど「あね」辺りからはきびきびとした歯切れの良い文章がとても気持ち良くなっていた。声に出して読みたくなる感じ。あと、文章を読んでいて情景が目に浮かぶと...
親しい先輩から、私が好きそうと勧めてもらった本。 普段読んでいる本と文体が違うので、読み始めは字面を追うだけで精一杯だったり。だけど「あね」辺りからはきびきびとした歯切れの良い文章がとても気持ち良くなっていた。声に出して読みたくなる感じ。あと、文章を読んでいて情景が目に浮かぶということは私は普段あまりないんだけれど、今回はそれが多々あった。白地に紫のパンジーの浴衣はあまりに鮮やかだし、父とははが争う様子もその場で一緒に見ているような気もちになれる。 日常をこれだけ鮮やかに切り取っておきながら、文章は苦手意識があっておてんばな方だったというのに驚く。「みそっかす」って言葉が好きになった。
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