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東アジアの終戦記念日 敗北と勝利のあいだ ちくま新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房/筑摩書房 |
発売年月日 | 2007/07/10 |
JAN | 9784480063731 |
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東アジアの終戦記念日
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8月15日。この日は日本人にとって終戦記念日として平和を祈る日となっていますが、本当に8月15日に「戦争が終わった」のでしょうか。 筆者はこの15日というものが、極めて一国中心的なもので、妥当でないとしています。なぜなら、ポツダム宣言受諾の宣言を通達したのは8月14日であるし、...
8月15日。この日は日本人にとって終戦記念日として平和を祈る日となっていますが、本当に8月15日に「戦争が終わった」のでしょうか。 筆者はこの15日というものが、極めて一国中心的なもので、妥当でないとしています。なぜなら、ポツダム宣言受諾の宣言を通達したのは8月14日であるし、降伏文書に調印したのは9月3日なのであって、8月15日はただ「玉音放送が放映された日」にすぎないからです。 そして東アジアのそれぞれの国で終戦記念日は日程もその意味も異なります。 筆者はそれらを考慮した上で、「一国中心主義」を越えた文脈で東アジアの未来を考えていくために、国際的に通用する終戦記念日を定義しなければならないという主張をしています。 本書は主に当時の新聞記事から、各国で終戦がどのように受け止められていたか調査しており、リアルな当時の人々の様子が伝わってきました。 これを読むにつけても、終戦を迎えた(知った)日は地域によって、さらには人々によって千差万別であることが伺えます。 その中から日本が玉音放送が流された15日を記念日としている意味、それを深く考えさせられました。 確かに玉音経験とも言われる衝撃によって、日本人の多くに敗戦という事実が刻まれたのはこの日だったかもしれません。 ただそれは天皇を中心とした宗教的考え方であり、日本国民の心情を第一とした見方から定められています。 終戦とは外交事項であるから、当然関係国全ての事情を配慮した上で「終戦の日」というものは決められて然るべきではないでしょうか。 東アジアの人々にとって共通なのは、終戦の日が新たな歴史の大きなスタートの日であったということです。 その意味を日本はもっと重く受け止める必要があると思います。
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佐藤卓己『八月十五日の神話 終戦記念日のメディア学』(ちくま新書、2005年)の続編と言うべき新書。 構成は Ⅰ 日本の「八月十五日」神話 第1章 「八月十五日」の神話化を超えて 第2章 戦争と日本宗教の軋轢の彼方へ 第3章 「八・一五」でも終わらなかっ...
佐藤卓己『八月十五日の神話 終戦記念日のメディア学』(ちくま新書、2005年)の続編と言うべき新書。 構成は Ⅰ 日本の「八月十五日」神話 第1章 「八月十五日」の神話化を超えて 第2章 戦争と日本宗教の軋轢の彼方へ 第3章 「八・一五」でも終わらなかった北海道の戦争 第4章 沖縄における「終戦」のゆらぎ Ⅱ 南北朝鮮の光復と解放 第5章 朝鮮における「解放」ニュースの伝播と記憶 第6章 ソ連占領期北朝鮮における解放イベント Ⅲ 台湾・中国の抗日戦争記念日 第7章 台湾の光復と中華民国 第8章 中国の抗戦勝利記念日のポリティクス 第9章 戦後中国の「戦勝」報道 前作は佐藤の単著であったが、今回は佐藤(第1章を執筆)をふくめた東アジア出身の9人の研究者によって「終戦記念日」を検討している。 前作を読んでおけば、日本の終戦をめぐる問題がだいたいわかるのだが、今回は全国紙や全国ラジオだけでなく、特殊な宗教新聞、沖縄や北海道の地方紙などを史料として扱うことで、宗教的・地域的な多様性が論じられている。 東アジアの終戦記念日を、日本(本土)、沖縄、北海道、台湾、韓国、北朝鮮、中国(国府)という地域的・政治的に異なる視点でとらえることから見えてくるのは、メディアによって<創られる歴史>ということだろう。 メディアによって、多様な歴史的事実が閑却され、画一的な記憶が恒常的に再生産されることで、日本(本土)においては贖罪意識や罪障感、韓国・北朝鮮においては光復というなの建国ナショナリズムが培養されてきた。 このことが持つ意味をよく噛みしめてみると、毎年8月にやってくるあの報道特集を新たな視点から眺めることができるのではないだろうか。 追 佐藤氏の論考(第1章)は非常に興味深いのだが、9月2日を真の「終戦」記念日とすべきという表現ばかりが強調され、そこが「占領」政策の開始時期であり、それはつまり日本の独立が失われた日であるということを、わずかでもいいから言及して欲しかった。戦争の終わりは、戦後の始まりであるのだから。
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[ 内容 ] 八月一五日に「終戦」を記念する国は少ない。 日本以外では韓国・北朝鮮がこの日を独立の記念日にしているにすぎない。 中国では九月三日が勝利の日、台湾では一〇月二五日が光復節である。 日本国内に目を向けても、八月一五日=「終戦」とは言い難い。 沖縄ではアメリカ軍との戦闘...
[ 内容 ] 八月一五日に「終戦」を記念する国は少ない。 日本以外では韓国・北朝鮮がこの日を独立の記念日にしているにすぎない。 中国では九月三日が勝利の日、台湾では一〇月二五日が光復節である。 日本国内に目を向けても、八月一五日=「終戦」とは言い難い。 沖縄ではアメリカ軍との戦闘が九月七日まで続き、北海道は八月一五日からソ連軍の千島侵攻に脅かされていた―。 その意味づけも日付も多様な東アジア各国の「終戦」を記念日から問い直し、歴史認識をめぐる対話への糸口を探る意欲作。 [ 目次 ] 1 日本の「八月一五日」神話(「八月一五日」の神話化を超えて 戦争と日本宗教の軋轢の彼方へ 「八・一五」でも終わらなかった北海道の戦争 沖縄における「終戦」のゆらぎ) 2 南北朝鮮の光復と解放(朝鮮における「解放」ニュースの伝播と記憶 ソ連占領期北朝鮮における解放イベント) 3 台湾・中国の抗日戦争記念日(台湾の光復と中華民国 中国の抗戦勝利記念日のポリティクス 戦後中国の「戦勝」報道) [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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