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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 1948/12/17 |
JAN | 9784101020020 |
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商品レビュー
3.4
36件のお客様レビュー
鷗外の作品は、読者の洞察が必要、とドナルド・キーン氏が述べている。 ただ、短編だと、その洞察がいい具合に効いてくるのだが、長編だと散漫になるきらいがあるだろうか。 ところどころに当時の反自然主義文学の匂いがするし、性に対する抑制的な表現も、その表れなのだろう。 鷗外らしく、と...
鷗外の作品は、読者の洞察が必要、とドナルド・キーン氏が述べている。 ただ、短編だと、その洞察がいい具合に効いてくるのだが、長編だと散漫になるきらいがあるだろうか。 ところどころに当時の反自然主義文学の匂いがするし、性に対する抑制的な表現も、その表れなのだろう。 鷗外らしく、ところどころに哲学的、思想的なエッセンスが埋め込まれており、それを噛みしめながら読むのがいい。 以下抜粋~ ・(日記について)「人間はいろいろなものに縛られているから、自分をまで縛らなくても好いじゃないか」 ・「利己主義の側はニイチェの悪い一面が代表している。例の権威を求める意志だ。人を倒して自分が大きくなるという思想だ。人と人とがお互いにそいつを遣り合えば、無政府主義になる。そんなのを個人主義だとすれば、個人主義の悪いのは論をまたない。利他的個人主義はそうではない。」
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恋愛それは時に苦しめ、まようものである。 そしてこの小説にはフランス作家、芸術家が記載されている また思想面をみても奥深さを感じた また再読したい
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
漱石らしき人物が登場していることから、かなり漱石を意識しているようだ。 本作の内容も夏目漱石の「三四郎」に比する小説だろう。住んでいるところはどちらも谷根千界隈で、女性に振り回されるところも一緒。 地方から出てきた若者が思い悩むさまが描かれるところも似ている。 ラストが唐突なのは、書くべきことは書いたということなのだろうが、「ストレイシープ」の方が、悩ましさが出ているような気がする。
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