2007年時点で50歳程だった筆者による本。当時流行りだった「冬ソナ」「ハンカチ王子」や氷川きよしなどにハマる中高年女性達の行動とその背景を、本人は一歩引いた視点から分析している。 夢中になりすぎて周囲に迷惑をかけてしまう困った事例もあるが、大半は「安心できる距離感での妄想」に浸っているという。年齢を重ねたことで時間にも経済的にもゆとりができた世代が、何歳になってもロマンを求める姿は微笑ましくもある。 韓流ドラマが人気が出た背景に「日本のテレビドラマは『高齢者向け』という偏見で安易に作られてる」という意見には、テレビドラマ以外でも「高齢者向けマーケティング」に思い込みがないかと考えさせられる。 熟年女性に倣って男性もそうしたロマンの気持ちをお互いで理解し、仕事以外での生活を豊かにしていこうと、本書は明るく締め括られている。

韓流をメインに中高年の女性のミーハーが解説されている。 が、これは、中高年の女性に限ったことではなく、老若男女とわず同じような事は起こる。 実際、自分自身も別のものにハマっていて、書かれていたような行動は過去にしていた（笑） ミーハーの先に必ずグループがつきものなのも、ロマンチックウイルスをこじらせてしまい、グループでイザコザがあったのも経験済み。 まあ、人間が集団化したら、ミーハーでなくとも、そんなことはあるもんで。 この本で「へー」と思ったのは、アジア以外では、女性が追っかけなどの行動が文化的にできない風潮があるということ。 考えたこともなかったことだったので、へーと思いました。