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ベトナム戦争のアメリカ もう一つのアメリカ史 刀水歴史全書75

白井洋子【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 刀水書房/刀水書房
発売年月日 2006/07/12
JAN 9784887083523

ベトナム戦争のアメリカ

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商品レビュー

4.7

3件のお客様レビュー

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2022/08/16

 構成、切り口、描写力、全てにおいて文句なしの研究書であった。ベトナム戦争について何も知らない人は、この一冊をまず読むことをお薦めする。  どの出版社のものであろうと、世界史の教科書には必ずベトナム戦争の記述があり、「トンキン湾事件」や「北爆」といったキーワードは頻出語句として...

 構成、切り口、描写力、全てにおいて文句なしの研究書であった。ベトナム戦争について何も知らない人は、この一冊をまず読むことをお薦めする。  どの出版社のものであろうと、世界史の教科書には必ずベトナム戦争の記述があり、「トンキン湾事件」や「北爆」といったキーワードは頻出語句として認識していた。またベトナム帰還兵を主人公として描いた映画である『ランボー』シリーズは、父親とよく鑑賞した映画であり、強きアメリカ軍人が東南アジア系の悪役を一掃する爽快なアクションがお気に入りであった。しかし、その背後にあった戦争の論理や、アメリカの暴力性、歴史的な意味について、真剣に考えを巡らせたことはなかった。   筆者は終章とあとがきにおいて、「想像力」という言葉を繰り返し用いている(今朝、小林秀雄の本で想像力について触れたのはただの偶然か?)。序章で提示する「ベトナム戦争後に生まれた若い世代がこの戦争をどのように受け止めているのか」という問いに対しては、「自国の軍事力がその矛先を向けようとしている他者への想像力を、新しい世代の人びとは着実に育んでいる」と答えている。筆者の描写の巧みさ故でもあると思うが、戦争というものをこうまで色鮮やかに脳裏に映し出し、その残虐性や愚かさにと向き合い、あれこれと考えを巡らせたのは初めての経験であった。感じたことのない怒りややるせなさを覚えたが、まだまだ数冊の本を読んだだけでは想像力が欠けていると言えよう。歴史を学ぶ際には、その歴史を生きた人々の息遣いまで知覚できるよう、想像力を鍛えていきたい。

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2021/01/18

卒論のために教授から借りた本。 ベトナム戦争は何のための戦争なのか、分からないまま戦地に送られ、残虐な行為をせざるを得なかった米兵達は、戦後PTSD(ベトナムシンドローム)に苦しんだ。1970年代に想像を絶する残虐な戦争が行われていた事実を知って、やっぱり日本人は平和ボケし過ぎて...

卒論のために教授から借りた本。 ベトナム戦争は何のための戦争なのか、分からないまま戦地に送られ、残虐な行為をせざるを得なかった米兵達は、戦後PTSD(ベトナムシンドローム)に苦しんだ。1970年代に想像を絶する残虐な戦争が行われていた事実を知って、やっぱり日本人は平和ボケし過ぎてると思った。いい事でもあるけれど。

Posted by ブクログ

2017/08/20

ヴェトナム戦争はメディアが大いなる自由を与えられた戦争 だった。軍事顧問団として参戦した米軍の力が及ぶ地域なら、 希望すればどこへでも取材には入れた。 だから、従軍記者として現地を取材した記者・ジャーナリスト たちが残した作品が多くある。その取材の自由がアメリカ政府 の首を絞め...

ヴェトナム戦争はメディアが大いなる自由を与えられた戦争 だった。軍事顧問団として参戦した米軍の力が及ぶ地域なら、 希望すればどこへでも取材には入れた。 だから、従軍記者として現地を取材した記者・ジャーナリスト たちが残した作品が多くある。その取材の自由がアメリカ政府 の首を絞めることになったのだが。 本書は戦争当時、直接現地を取材した手になる作品ではなく、 アメリカ先住民研究の専門家によるもの。 著者はインディアン虐殺の延長にヴェトナム戦争を置き、 アングロサクソンのなかにある根本的な人種差別 という視点からヴェトナム戦争を分析している。 これはうすうす感じていたんだよね。だって、アングロサクソン にとっては自分たちと同じ価値観を持たぬ者は「文明を持たぬ 野蛮人」なのだもの。 アメリカ先住民と白人との闘いを描いた『わが魂を聖地に埋めよ』 (ディー・ブラウン 思草社)でも、戦闘員ではない先住民の 女性や老人、子供を容赦なく殺戮した場面があったが、同じこと はヴェトナムでも行われていた。 そうして、ヴェトナムでの民間人虐殺や先の見えない戦闘で 心を壊されたヴェトナム帰還兵にも章を割いている。 これが辛い。「国の為にヴェトナムへ行って、ヴェトコンを 殺して来い」と言われて送り出されたのに、帰還した祖国は 彼らを戦争の英雄として歓迎するどころか「虐殺者」として 冷たい視線を送る。 何度も書いているが、戦争に良いも悪いもない。しかし、 実際に戦闘に駆り出された兵士にとってはそこへ行って 戦う意義の見出せない戦争はあると思うのだ。 平均年齢19歳とという、ヴェトナム戦争時の末端の兵士 たちにとってこの戦争の目的さえも分からなかったのでは ないだろうか。 『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』(アレン・ ネルソン 講談社文庫)の著者のように、ヴェトナムでの 体験を語ることで戦争の不毛を訴えた帰還兵もいた。 ヴェトナム戦争は戦地となったヴェトナムの人々だけでは なく、アメリカ兵たちにも悪夢の戦争だったんだよね。

Posted by ブクログ

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