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銃 新潮文庫

中村文則【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社/新潮社
発売年月日 2006/06/01
JAN 9784101289519

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商品レビュー

3.9

24件のお客様レビュー

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2010/05/28

西川は銃の自殺をとげ…

西川は銃の自殺をとげた者から銃を拾った。 それからの生活は変わっていく。 何気ない学生だったのだが、銃を手にしたことにより 世界観がかわり、段々と銃を撃つという行為に憧れていく。 ただ銃を愛でるだけではすまなくなり、 銃の魅力にみせられていく。 もし銃を拾ったら どうしたのだろう...

西川は銃の自殺をとげた者から銃を拾った。 それからの生活は変わっていく。 何気ない学生だったのだが、銃を手にしたことにより 世界観がかわり、段々と銃を撃つという行為に憧れていく。 ただ銃を愛でるだけではすまなくなり、 銃の魅力にみせられていく。 もし銃を拾ったら どうしたのだろう? 確かに自分の中には撃ってみたいという思いはあるかも。 日常生活では絶対に触れることがないから。 モデルガンなら撃ったことはあるのだけれど。

文庫OFF

2023/12/18

冷静に自分を分析する主人公 銃を拾うことであらゆる可能性を手にしたと確信していた主人公がどんどん不自由へ向かっていく気づいていく姿、どことなく感じられる危うさ、その描写に圧倒された

Posted by ブクログ

2023/01/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

語り手である「私」は、川沿いで自殺したと思われる死体を見つけ、その手に握られていた拳銃を拾った。それ以来、退屈に満ちていた「私」の周囲の中にあっても、「機嫌がよく」なるようになり、「私」自身、自分の中で起きたその変化を自覚する。しかし一方で、拳銃は、心を惹きつけ拳銃を撃ってみたい、人を殺したいという物騒な想像を「私」に掻き立てるようになった。 公園で猫を殺したあと、隣の部屋の女性を撃ち殺すことは思いとどまるものの、電車で隣に座った「汚い男」を衝動的に撃ち殺してしまう結末は、衝撃的であった。物語の途中、取り調べにきた警察官が、「私」に対して、拳銃を捨てるように忠告する。 「猫を撃ったということは、次は人間です。」「あなたは次に、人間を撃ちたいと思っているはずです。」「人間を殺すとね、不思議なことかもしれませんが、普通の理性でいられないそうです。」 物語は、警察官の忠告通りの結末に至ってしまう。 「汚い男」を撃ち殺してしまったとき、「私」が思う「これは、なしだ」『私は打たなくてもよかったのだ』という言葉からは、彼が、本当に衝動的に撃ってしまったこと、自分のやってしまったことを一瞬受け入れられなかったことが伝わる。その後、彼は、自殺を試みるも、手が震え、銃弾を装填することができないところで、物語は終わる。 養父母に育てられ、少し不真面目な大学生の生活を送りながらも、何も問題なく人生過ごしてきた彼が、人を殺してしまった理由は、ただ、手許に拳銃があったから、というだけだったように感じる。意外に、人が人を殺してしまうとき、というのは、そういうものなのではないか、と恐ろしい物語だった。

Posted by ブクログ

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