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人間太宰治
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人間太宰治
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太宰治と最も厚き交友を持った、文学者・山岸外史による長篇エッセイ。 「文士」太宰治を通して見る、「人間」太宰治を、親友で、且つ批評家という目で以て数々のエピソードと共に描いている。 山岸の筆舌を以て、太宰治への愛をひしひしと感じる。 太宰治が立ちあけた同人雑誌「青い花」という名...
太宰治と最も厚き交友を持った、文学者・山岸外史による長篇エッセイ。 「文士」太宰治を通して見る、「人間」太宰治を、親友で、且つ批評家という目で以て数々のエピソードと共に描いている。 山岸の筆舌を以て、太宰治への愛をひしひしと感じる。 太宰治が立ちあけた同人雑誌「青い花」という名前にコレというものを閃いて突然住居へ押しかける「最初の日」の章から始まるこの一冊だが、山岸は作家太宰治を本当に愛し、親友太宰治を真摯な態度で叱咤激励し、時には馬鹿をやり、その死顔を見つめた。 その一部始終に、胸を射たれた。涙を禁じえない。 あとがきで山岸は、青年期幼年期と順を追って書いたものこそが生活記であろうがこの一冊は自分の目を通して見た太宰のほんの一面に過ぎない、といったようなことを綴っている。 確かにその通りであろうが、しかし、親友山岸の語る太宰こそ、他の者には知り得ない太宰の一面には変わりない。最高の一冊。
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