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辺境の惑星 ハヤカワ文庫SF

アーシュラ・K.ル・グィン【著】, 脇明子【訳】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 早川書房/
発売年月日 1989/07/15
JAN 9784150108311

辺境の惑星

¥330

商品レビュー

4.3

5件のお客様レビュー

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2023/04/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

文字通り「辺境の惑星」である竜座の第三惑星に植民し、数十世代を経て忘れ去られた人類(ファーボーン)たち。世代を重ねるうちにテクノロジーの伝承もほとんど絶え、半ば中世のような暮らしをしている。コミュニティの人口も不妊などで減少し閉塞感が漂うなか、ファーボーンの指導者アガトと原住民族ヒルフの少女ロルリーが出会う。互いに相容れなかった二つの種族が、蛮族の襲撃を機に協力し融和へと向かう。静かだが希望へとつながる良い作品だった。

Posted by ブクログ

2016/07/02

ル・グィンの若さを感じられる作品 表紙   5点岡野 玲子 展開   7点1966年著作 文章   7点 内容 700点 合計 719点

Posted by ブクログ

2015/06/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ル・グィンの作品って好きです。 さらにいえば、ル・グィンのSFをよんで、SFがもっと好きになったし、興味を持つようになりました。知人に言わせれば、「高尚なSF」らしいル・グィンのSFですが、ロマンティックでなんだかキラキラしていて、甘くもほろ苦いこの頃のル・グィンの作品は、巡り合えてよかったと思えるような素敵なものです。 「ロカノンの世界」に続く長編第二段で、ロカノン~とゆるくゆるくつながっています。 5000日もの間冬が続く竜座の第三惑星で暮らすヒルフという種族と、異種族である(彼らからしてみれば)人間であるファーボーンという種族が同盟を組み、共通の敵に立ち向かう、みたいなお話ですが、あらすじを書くと仰々しいですが、実際はもっと静かで、非常にロマンティックな一冊です。 私はル・グィンの描く恋愛描写が好き! という多分少数派な人間ですが、この作品に出てくるヒルフの族長の娘ロルリーと、ファーボーンの頭の一人、アガト(二人はいとこにあたる)のロマンスは、彼女の作品の中でもかなり糖度が高く、愛によって、従順と献身をみせるようになったロルリーに心寄せてしまいます。 異種族間で起こる様々な価値観の違いなどの相克はもちろん、男女間の相克、世代間の相克、季節や自然と人間との相克、様々な物を描き、問題提起しているように思えます。 冬のお話なのですが、読後感は夏の様に爽やかなように思えます。 非常に静かでありながら、瑞々しいSF小説で、ますますル・グィンが好きになってしまいました。 主役の二人のほかに、ヒルフの族長ウォルトがいい味出していたのが善いですね。 年代の違いにおけるディスコミュニケーション、というかディスコミュニケーションというのは、SF小説の永遠のテーマかもしれないな、などと思いました。 岡野玲子さんの描く表紙のロルリーが素敵です。 ル・グィンの描くSFの世界に、まだまだしばらくの間は、おぼれてしまいそうです。

Posted by ブクログ

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