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わたしたちが孤児だったころ ハヤカワepi文庫

カズオ・イシグロ(著者), 入江真佐子(訳者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 早川書房/
発売年月日 2006/03/31
JAN 9784151200342

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わたしたちが孤児だったころ

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商品レビュー

3.7

121件のお客様レビュー

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2010/05/28

この著者は文章を書く…

この著者は文章を書くのがとても巧妙。すらすらと読めるのに、味わい深く、心に刻まれる場面場面。そして、先の気になるストーリー展開。会社の行き帰りに電車で読み出したら、会社に行くのも家に帰るのもちょっと待った!と思う程、続きが気になってぎりぎりまで本を片手に持ち歩き、各所で開いては閉...

この著者は文章を書くのがとても巧妙。すらすらと読めるのに、味わい深く、心に刻まれる場面場面。そして、先の気になるストーリー展開。会社の行き帰りに電車で読み出したら、会社に行くのも家に帰るのもちょっと待った!と思う程、続きが気になってぎりぎりまで本を片手に持ち歩き、各所で開いては閉じを繰り替えした。

文庫OFF

2024/02/20

主人公は探偵。飛ぶ鳥を落とす勢いで難事件を解決していく若い探偵。 なのだが、この小説は探偵小説ではない。 ハードボイルドではある。でも、探偵小説ではない。 主人公が、探偵になったきっかけになった事件を解決しに上海へ向かう。 でもそこで繰り広げられる彼の探偵然とした行動はすべて、...

主人公は探偵。飛ぶ鳥を落とす勢いで難事件を解決していく若い探偵。 なのだが、この小説は探偵小説ではない。 ハードボイルドではある。でも、探偵小説ではない。 主人公が、探偵になったきっかけになった事件を解決しに上海へ向かう。 でもそこで繰り広げられる彼の探偵然とした行動はすべて、読者からすると「え・・・この人本当に探偵?」という行動でしかなく、すごく不安な気持ちにさせてくる。この読者の感情の導き方は、すごい。 ただ一応、すべての謎は明らかになる。 明らかになった内容も、まあ、わりとすごい。 このあたりは、読んで「ああ」って思って欲しい。 物語自体には賛否あると思う。 私もこの本のストーリーが面白かったか?と聞かれると、「んー、つまらなくはないけども」という曖昧な回答になる。 ただ、すべてを読み終えて頭の中でいろいろと整理していると、この小説のテーマは「記憶」なんだろうなと。 タイトルも、そう。この小説は、主人公が過去を思い出しながら記述する形で書かれている。そしてその中の登場人物の多くも、自身を回顧しながら語るシーンが多い。 それぞれに、それぞれの記憶があり、その上でそれを語る今がある。 そういう構図になっている。 その構図から導かれる結論は・・・・みたいなのは、今はよくわからない。 でも相変わらず、カズオ・イシグロは、一筋縄ではいかないものを書くなあと。

Posted by ブクログ

2023/12/17

カズオ・イシグロの本を読むのは、これで7冊目になる。流石に少し、信頼できない語手にも飽きてきた。文庫本末尾の解説を読むに、おそらく初読の方であれば、この本に没入することもできたのだろうが、読み慣れてしまった人間にはそれができない。カズオ・イシグロという、書き手そのものの存在がノイ...

カズオ・イシグロの本を読むのは、これで7冊目になる。流石に少し、信頼できない語手にも飽きてきた。文庫本末尾の解説を読むに、おそらく初読の方であれば、この本に没入することもできたのだろうが、読み慣れてしまった人間にはそれができない。カズオ・イシグロという、書き手そのものの存在がノイズとなってしまっているのだ。 だが、それだけが彼の作品の魅力ではない。たとえ、初読者の感動を得ることができなくとも、彼の作品の中には等身大の人間がいる。それは、主人を亡くした執事や、敗戦国の画家という形で現れるが、彼らに共通している無常感こそが、私が真に求めるものなのだ。 信頼できない語手というのは、客観的現実を受け入れられずにいる彼らの内面を、主観的に描写したテクニックに過ぎない。このテクニックにより、読者は語り手の目線で世界を眺め、その歪さに時折気付かされながらもページを捲り続けることができるのだ。それは、語り手本人の世界への対し方と類似している。読者は、まるで役者のように、語り手の立場になって想像上の劇に参加することができるのだ。そこから得られる没入感は、中々他の小説からは得られない。 先ほど述べたように、カズオ・イシグロの作品の特徴は、この信頼できない語り手と、その無常感である。まるで、イギリス国民が大英帝国の栄光を懐かしむように、彼らはノスタルジックに浸るのだ。その様子は、客観的に見れば無様で見苦しいものだろうが、信頼できない語り手は読者を自分の味方にしてしまう。その瞬間、読者は当事者の目線から、盛者必衰の理を眺めることができるようになるのだ。そこに現れる物悲しさや、客観的現実を受け入れた後の清々しさからくる、一種のマゾスティックな快感は、ほろ苦い後味を読後に残してくれる。

Posted by ブクログ

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