1,800円以上の注文で送料無料

  • 中古
  • 書籍
  • 書籍

自白の研究 取調べる者と取調べられる者の心的構図

浜田寿美男(著者)

お気に入りに追加 お気に入り 追加 追加する お気に入りに追加 お気に入り 追加 追加する に追加 に追加する

定価 ¥8,580

¥4,510 定価より4,070円(47%)おトク

獲得ポイント41P

残り1点 ご注文はお早めに

発送時期 1~5日以内に発送

商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 北大路書房
発売年月日 2005/07/10
JAN 9784762824500

自白の研究

¥4,510

残り1点
ご注文はお早めに

カートに追加するカートにいれる

商品レビュー

4.5

3件のお客様レビュー

レビューを投稿

2019/12/10

浜田寿美男『自白の研究 取調べる者と取調べられる者の心的構図』(北大路書房、2005年)は現実に起きた冤罪事件を通して、虚偽自白の心理的構造を分析した書籍である。被疑者を長期勾留する人質司法は人権侵害の温床である。長時間の取り調べは人権侵害である。「警察や検察の判断=有罪」という...

浜田寿美男『自白の研究 取調べる者と取調べられる者の心的構図』(北大路書房、2005年)は現実に起きた冤罪事件を通して、虚偽自白の心理的構造を分析した書籍である。被疑者を長期勾留する人質司法は人権侵害の温床である。長時間の取り調べは人権侵害である。「警察や検察の判断=有罪」という推定無罪が実質的に機能していない日本故に成立する前近代的制度である。自白強要の日本の刑事司法の問題点が繰り返されている。 戦後日本は戦前や戦中の人権侵害の刑事手続きの反省を出発点としており、再逮捕を繰り返した長期の勾留、取り調べは抑制しなければならない。拘置所での自由束縛は甚大である。推定無罪や「疑わしきは被告人の利益」、「有罪の確定判決が出るまでは犯罪人とは取り扱われない」という先進国の常識が通じていない。 著者は2018年11月4日にクリエート浜松で開催された「冤罪(えんざい)と再審を考える11・4浜松集会」でも「虚偽自白の心理」をテーマに講演した。取調官が容疑者を犯人と確信して無罪の可能性を全く考えずに取り調べを続けた場合、容疑者は話を聞いてもらえない無力感に襲われて虚偽の自白をし、犯人を演じてしまうと指摘する(「冤罪と再審テーマに集会 浜松で袴田さん支援団体」静岡新聞2018年11月5日)。 この問題はカルロス・ゴーン氏の逮捕事件でも問題視された。橋下徹氏は以下のように指摘する。「僕は日弁連や大阪弁護士会が大嫌いだけど、日本の刑事手続が野蛮だということでは一致している。よくイスラムの石打ち刑を野蛮だと言うけれど、日本の密室での取り調べも欧米からしたら超野蛮。先進国では取り調べの時にも必ず弁護士が付く。客観的な証拠がある中でも、自白をとる時は弁護士の立ち会いがないと」(橋下徹「NewsBAR橋下」AbemaTV 2018年11月22日) 亀井静香元金融相は以下のように指摘する。「長時間の取り調べで拘禁性ノイローゼになって、捜査官の都合のいいように証言する参考人や被疑者もいた。人格を否定され、自尊心が失われ、捜査官の機嫌ばかり取るようになるんだ」(「ゴーン逮捕の“仕掛け人”は亀井静香元金融相だった「日産幹部は日本男児として恥を知れ」」AERA dot. 2018年12月7日) TBS『1番だけが知っている』2018年11月26日「北村弁護士も怒り心頭! 魂震えた大逆転裁判」では冤罪事件の松橋事件が取り上げられた。警察による意図的な証拠隠しがあった。犯人に仕立てるために警察が証拠潰しをした。目撃者の記憶を強引に変更させようとした。取調べを担当した警察官は過去にも問題を起こしていた。松橋事件は再審によって無罪になった。再審は正義を回復させる。 警察の捜査がいかに杜撰であるかが分かる。この手の警察官は、出世のためにとにかく犯人逮捕の実績が欲しく、事実は無関係である。マンション投資勧誘など悪徳商法のノルマ営業と同じ感覚である。警察官に反省がない。警察官の人権侵害の責任追及がなされないから、同じことが繰り返される。根性や直感という昭和のアナログなスタイルを貫く組織は世界的には淘汰される。 昭和の頃に「日本は社会主義的な面がある」と言われたことがある。当時は、それが資本主義の弊害を抑える良いことであるかのように語られたが、むしろ日本は警察国家・全体主義国家という悪しき面で社会主義国との類似性がある。その種の日本的なものを消していかなければならない。むしろ日本は資本主義の基盤にある自由主義、個人の尊重を学ばなければならない。この点で日本は後進的であり、今や発展途上国にも追い抜かれつつある。

Posted by ブクログ

2018/03/04

gacco「法心理・司法臨床:法学と心理学の学融」Week1第5回参考文献 https://lms.gacco.org/courses/course-v1:gacco+ga100+2018_03/about

Posted by ブクログ

2011/07/18

お前がやったんだろう。  お前以外にありえないんだ。  お前が犯人だと俺たちが決めたんだから、なにがなんでもお前が犯人なんだよ。  さっさと早く自白して楽になれよ。  故郷のお袋さんも泣いているぞ、あんまり世話をかけるんじゃないぞ。   32時間ぶっ続けで、眠らせず水も与えないで...

お前がやったんだろう。  お前以外にありえないんだ。  お前が犯人だと俺たちが決めたんだから、なにがなんでもお前が犯人なんだよ。  さっさと早く自白して楽になれよ。  故郷のお袋さんも泣いているぞ、あんまり世話をかけるんじゃないぞ。   32時間ぶっ続けで、眠らせず水も与えないでの取り調べで、疲れたろう腹へったろう、まあカツ丼でも食べてさっさと早く自供しろよな 第一発見者を疑い、近所の前科のある人や被差別部落の人を筆頭容疑者扱いにし、あいつが犯人のような気がするような感じだという見込み捜査ですすめて、任意同行という強制的な取り調べ連行や、別件逮捕という冤罪の権化のような邪悪な方法で、あらかじめ推定有罪と決心して、犯人としてでっち上げるための被疑者の特定をはかるという、卑劣な破廉恥な警察・検察の実態が、とうとう白日の元にさらされます。 もうおわかりのように、そういう段取りの成果だったわけです、かつての、世界でも有数の犯人逮捕・検挙率の高さの秘密は。 まったくの偶然ですが、この本を読んでいるとき、どこかの番組で、ちょうど足利事件の菅谷利和さんの再審にからめて、どうしてやってもいないのに自白してしまうのかということを、本書の著者の浜田教授が行った立命館大学の学生たちの協力による実験を紹介していました。 あらかじめ使ってよいキーが決められたパソコンを、学生に任意に操作してもらうというもので、その際、使ってよいキー以外を押すと電源が切れてしまうことを伝えていましたが、押してもいないのにプツンと電源が切れてしまうのです。 「あっ、切れちゃった。使ってダメなキーを押した?」「いいえ、押してません」「だって、切れたじゃない。押したんだよ、きっと。知らない間に押したんだよ」「そうかな、押してないんだけどな、でも、切れたんなら、私が押したのかもしれませんね。そうですね、私が押したんです、私が」 実は、真相は、裏で見えないところでスタッフが勝手にコードを無理やり抜いて、強制的に電源を切っていたのですが、その後の、まさに誘導尋問によって、自分でやってもいないのに自分がやったと、およそ半数近くの人が認めてしまうのです。 それにしても、いくら自白の研究がなされその不当・理不尽さが暴かれたとしても、司法の現場で許しがたい自白偏重の茶番劇が行われるのが常識だという現実を変えないことには話になりません。 そのためにこそ、裁判員制度をより積極的に活用して、冤罪を作らせないようにするための、捜査時の自白・取り調べ情況の映像・音声の全面公開や、その時の警察側と被疑者両方を嘘発見器にかけた結果の提出など、を義務化させることは非常に重要なことだと思われます。 これは他人事ではなく、明日にも我が身に降りかかる火の粉かもしれませんので、けっして油断されませんように。 この感想へのコメント 1.Pipo (2009/10/27) こんにちは。私、学生時代にそっち方面を学んだことがありまして(笑)、「『自白は証拠の女王』と言われた時代もあるけど、今はそうじゃない」と教わったはずなんですけど…やっぱり、日本人的には、下手人(と思われる人物)が土下座してなんか言ってほしいのかなぁ?と、今でも違和感がちょっとあります。 2.薔薇★魑魅魍魎 (2009/10/30) 今回の自白テープ公開に一番反対しているのは現場の刑事たちだそうで、要は、そんなのしたら自白させにくいじゃないか、頭を机に押しつけたりするいつもの方法ができないじゃないか、ということだとか。 チンピラやくざにはそれは有効かもしれませんが、否、彼らにも人権ってあるのかな、ともかく、公正明大な取り調べってなんとかして出来ないものですかね。

Posted by ブクログ

関連商品

最近チェックした商品