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歴史の教訓 アメリカ外交はどう作られたか 岩波現代文庫 学術120

アーネスト・R.メイ(著者), 進藤栄一(訳者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 2004/04/19
JAN 9784006001209

歴史の教訓

¥1,375

商品レビュー

4.3

5件のお客様レビュー

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2022/04/02

歴史家のメイが歴史を政策に適用することの大切さを説いた本。外交政策者の歴史の誤用(或いは単純なあてはめ)が、かじ取りに大きく影響する。 WW2ではローズベルトがWW1後の国民の平和・孤立主義を恐れて対ソ宥和路線に走ったとの指摘。トルーマンは東欧・近東でのソ連の動きをナチスと類推...

歴史家のメイが歴史を政策に適用することの大切さを説いた本。外交政策者の歴史の誤用(或いは単純なあてはめ)が、かじ取りに大きく影響する。 WW2ではローズベルトがWW1後の国民の平和・孤立主義を恐れて対ソ宥和路線に走ったとの指摘。トルーマンは東欧・近東でのソ連の動きをナチスと類推して、冷戦構造に走る国務省に引きずられた。戦略的価値のない朝鮮には派兵しないという事前方針も、トルーマンの歴史的直観によって覆され、戦争につながった。ベトナムでも、爆撃や本格派兵にあたって歴史の例をあまり真剣に分析せず、朝鮮戦争を簡単に当てはめて泥沼に突き進んでいった。 歴史を分析して政策に応用するには、資料を高度に分析できる専門歴史家が不可欠であり、筆者は爆撃の例を引用して歴史家がいれば選択のための選択基準を作ることができたと主張する。 さらに、歴史家は過去の資料を分析することを通じて未来を予測することも仕事であり、外交政策世論の変化(支配階層の意見に影響、重大事件など)・大統領の気質・議員(委員会)・肥大化する官僚(部局間勢力や在外公館、知的慣性の継続や内政への傾倒、軍特有の論理)を考え、10年後の情勢を予測するべきと語る。 歴史上の事件について資料に基づいて高度な分析を行い、政策決定者による安易な歴史の類推ではなく慎重な比較を提供するために歴史家は必要だが、記録管理の問題や官僚の過敏さという障壁も存在する。 アメリカは数多のインテリジェンス機関に歴史家を加えればよいが、政治家の資質も危ぶまれ、枠組みも薄い日本ではそんなことが本当にできるのか暗澹とした気分である。まずは自助努力として外交政策者は歴史を本腰を入れて勉強するしかないだろう。

Posted by ブクログ

2014/11/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

[ 内容 ] 統治者たちは、しばしば身近な過去に類推例を求めて外交政策をつくる。 ところが多くの場合、歴史を誤用しているのだ。 第一級の外交史家メイが、第二次大戦から、冷戦、朝鮮戦争、ヴェトナム戦争に至るアメリカ外交の過誤を検証。 歴史を政策に活用する手法を説き、歴史政策学のありようを指し示す。 “和平のための爆撃”の分析など、九・一一後の混迷する現代への示唆に富む名著。 [ 目次 ] 第1部 歴史の誤用(第二次世界大戦―最後の平和を求めて;冷戦―第二次世界大戦の再発を防ぐために;朝鮮・一九五〇年―歴史対計算;ヴェトナム―プロクルステスの寝台) 第2部 歴史の活用(分析―和平のための爆撃;予測―今後十年間のアメリカ外交政策;歴史家の任務) [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]

Posted by ブクログ

2014/07/12

140712 中央図書館 第二次世界大戦以降のアメリカの国家指導者たちの、いろいろな局面での判断・行動を分析して、彼らは歴史上の先例に影響を受けた判断モデルを用いていたとしか思われないことを示す。ゆえに、政治学の研究は歴史を踏まえた上で展開されるべきであると。

Posted by ブクログ

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