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凶犯 新風舎文庫

張平(著者), 荒岡啓子(訳者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新風舎/
発売年月日 2004/08/05
JAN 9784797494273

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商品レビュー

4

3件のお客様レビュー

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2022/09/04

米原万里さんの書評で知った一冊。 香港の作家さんの本は読んだことがあったけど、中国本土の方のは初めてかも。 とにかく面白くて、あっという間に読み終えました。 続きが気になって読書のことが頭から離れない作品は久しぶりかも。 傷痍軍人の狗子は中国内陸部の国有林監視員となり、妻子と...

米原万里さんの書評で知った一冊。 香港の作家さんの本は読んだことがあったけど、中国本土の方のは初めてかも。 とにかく面白くて、あっという間に読み終えました。 続きが気になって読書のことが頭から離れない作品は久しぶりかも。 傷痍軍人の狗子は中国内陸部の国有林監視員となり、妻子と共に山合の村に越し、任務に着く。 高潔な彼を待ち受けていたのは国有林の材木を盗伐して利益を得る村の実力者・四兄弟と彼らにひれ伏す村民達だった。 これまでの監視員とは異なり、あらゆる賄賂を断り任務を全うしようとする狗子だが彼に対する圧力は日増しに強くなり、ついには飲み水にも事欠くようになる。 深まった対立の末、大事件が起きるー。 何より構成が巧みです。 大事件が発生するまでの狗子の動きと、発生後の捜査の進展と事態の推移が章ごとに交互に描かれています。 事件はどのように起きたのか、それまでにどんな事があったのかを狗子の視点から知ることで読者は彼の高潔さに心打たれると同時に、彼が受けた仕打ちと肉体的な傷の深さに心を傷めます。 いや、絶望すら覚えるかもしれません。 そして事件後の捜査で誰が何を考え、何を守ろうとしているかが明らかになっていくのですが、「真実」が明るみに出そうで出ないもどかしさに、当時の(今も?)中国が抱える社会や政治の矛盾点や問題点を垣間見ることができます。 狗子が受けた心身の痛みの描写も見事で、読み手のこちらも同じ傷を負ったかのようなダメージを受けます。 それでも読むのを止められない魅力が、この作品にはありました。 これだけ面白いと思って読めたのは、荒岡氏の翻訳が素晴らしいからでしょう。 出会えてよかった作品、作家さんです。 読み終えてすぐ、中国人の友達に「今読み終わった!面白かった!読んだことある?」と片っ端から連絡してしまいました。 他の小説も読んでみたいと思います。 同じ訳者だといいのですが。 2020年34冊目。

Posted by ブクログ

2016/09/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

あまり読んだことのない、中国人作家による、中国の農村部で実際に起きたとされる事件をモチーフにした小説。これが実際に起きたことをヒントに書かれたのかと思うと、中国農村部の闇と腐敗、人の命の軽さに戦慄します。 主人公は、中国内陸部の村に派遣された国有林保護監視員。傷痍軍人でもある彼は戦争で片足を失っているものの職務への意欲に燃え、実際に森林保護をしながら村の経済発展を実現できるアイデアも持っていた。しかし、村は私欲にまみれた悪鬼のような「四兄弟」に支配されており、そのほかの村人はただ四兄弟の権力に怯え、言われるがままに日々を過ごし、四兄弟の命令があれば法に触れることまで平気で行うほど、腐り果てていた。その状況を何とか変えようと奮闘する主人公は、当然ながら村の影の権力者である四兄弟の不興を買い、ついに対立は流血の事態へ…。 というのが、この小説の前提。主人公と四兄弟、そして村人との関係については、話が展開するにつれて徐々に明らかになっていきます。 小説の構成は個性的で、主人公と四兄弟の対立が極限まで嵩じ、四兄弟にそそのかされた村人が主人公を集団リンチして瀕死の重傷を負わせた後、主人公が四兄弟の家に引き返して全員を射殺する事件が一つの起点となっています。 そして一章ずつ、その起点となる事件の前の時点の主人公の動きや過去の回想、その事件の後の当局による村人たちへの取り調べ内容や四兄弟の悪事が暴かれていきます。 小説の結末としては、中国の政府当局の腐敗と、責任逃れをして真相を覆い隠し、自らの利権と立場を死守するという姿勢を考えれば、まぁこうなるわなというところに落ち着きます。その点で、読後感は非常に良くない。モヤモヤした気持ちで本を閉じることになりますが、むしろ中国の現実を思い知らされるという意味では、これほど真に迫った結末もないと言えます。そして、中国人の立場でこれを書き、出版した著者の勇敢さに脱帽します。 これが中国の農村の全てではないが、これが起きたこと自体は紛れもない事実。小説ではないですが、以前読んだ『中国農村調査』というノンフィクションの世界そのままのこの小説、見たくない人間の暗部と中国の闇を垣間見るために、怖いもの見たさで開いてみるのも好いかもしれません。

Posted by ブクログ

2016/02/16

中国で実際に起こった事件を題材にしたハードボイルド小説。展開が遅く、抑揚乏しいが、リアリティ溢れる。中国社会を象徴するような構成。やはり、局所局所の判断が日本人とは違うし、法よりも権力が勝り、権力に金が絡む。 面白いか?と問われれば、普通、という感想。中国社会の司法意識や発想を...

中国で実際に起こった事件を題材にしたハードボイルド小説。展開が遅く、抑揚乏しいが、リアリティ溢れる。中国社会を象徴するような構成。やはり、局所局所の判断が日本人とは違うし、法よりも権力が勝り、権力に金が絡む。 面白いか?と問われれば、普通、という感想。中国社会の司法意識や発想を理解するには参考となる一冊。

Posted by ブクログ

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