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幽閉
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 中央公論新社/ |
発売年月日 | 2004/12/18 |
JAN | 9784120035999 |
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商品レビュー
3.3
5件のお客様レビュー
美女と野獣を連想させるシチュエーション。 登場人物の異常な関係性は怖い。 結末が二つ用意されている。 巻末に作者の弁もあり。 アメリー・ノトン、ますます好きになる。
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●この物語には2つの結末が用意されていた。前者はアゼルがロンクールを憎みながら、その愛情を何よりも確かに感じていた物語。後者はフランソワーズがアゼルを愛することで、ロンクールと同じ略奪者になってしまう物語。フランソワーズの果敢な行動力の源が明らかにされ、フランソワーズの見方が一変...
●この物語には2つの結末が用意されていた。前者はアゼルがロンクールを憎みながら、その愛情を何よりも確かに感じていた物語。後者はフランソワーズがアゼルを愛することで、ロンクールと同じ略奪者になってしまう物語。フランソワーズの果敢な行動力の源が明らかにされ、フランソワーズの見方が一変する話だが、ロンクールもフランソワーズもアゼルの美貌を愛しただけのように感じてしまった。つまり、ロンクールの愛が特別なものじゃなく、崇高な美を目にしたものが感じる普遍的な性質だということになってしまうのではないかということだ。醜い老人であるロンクールの愛は受け入れられなかったアゼルが、若く美しいフランソワーズのことを愛していることもそれを裏付けている。 ●アメリー・ノトンの読者を惹きつける文章力とテンポのよいストーリーはとても面白かった。内容も平易で疲れたときでもすらすら読めそう。 P129 「娘たちにとっての善行でもある。私のように全人生を傾けて人を愛するような男がどれほどいるかね?」 「あらまあ、なんだか自分が男性のお手本みたいな言い方ね」 「まさしくそうさ。大部分の人にとって、愛するということはスポーツやバカンスや観劇と同じく生活の一部にすぎない。だから、打算的に考えるし、自分が選んだ生き方に一致していたほうが都合がよい。男にとっては仕事が全てだ。一方女にとっては子供が全てだ。こうした観点からすると、恋愛とは一時の気まぐれでしかないし、長引かないほうが望ましい病気みたいなものだ。そんなわけで、一過性の情熱を治療するための陳腐な決まり文句がぞろぞろ出てくるわけだ。それに対してわしはな、恋愛に基づいて人生を構築すれば、その愛は永遠のものになるということを証明したんだよ」 P159 「さっきも言ったけど、なんだか鏡に映った自分の顔がピンとこなくて……。昔はかわいらしいって感じだったんだけど、いまそこに映ってる私は、あまりにも美しすぎる……。あなたは思春期が終わったからだと言ったけど、それだけじゃないような気がするの。だって、ここに来たときにはもう十八だったんだから。そう、私をここまで美しくしてくれたのは彼なのよ」 「整形手術でもしていただいたのかしら?」 看護婦は軽蔑しきったように言った。 「いいえ、私を愛してくれたからよ。ほんとうに愛してくれた……」 「あなたは背が伸びて、スリムできれいになった。船長とは何の関係もないわ」 「身体的にはそうかもしれない。でも顔に関しては違うわよ。もしこれだけのすごい愛を受けなかったら、いまの輝きと美しさを得ることはできなかったと思う」 P163 「ええ、変わってるかもしれないわね。ひどいことをされてるっていちばん最初に思ったのは私だもの。船長の悪行は数え切れないし、とても許せないものだったわ。だけどひとつだけはっきりしてることがあるの。それはこの人が私を愛してくれてるってこと」 「すばらしいお話ねえ!」 「ええ、こんなに激しく人を愛するってすばらしいことよ!この家にいるとほんとうに愛されているという感じがするんだもの」 P175 彼は彼女を腕に抱きかかえた。そして愛人の顔を両手ではさみ、じっと見つめた。すると彼女のほうから唇をさしだした。 ☆きっかけは容姿をテーマにした本を紹介するyahooレビューを見て。 読了日:2010/08/03
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こういう愛もあるんだろうねぇ、と思いながらも、第一次大戦後という時代だからこそ、という気もする。 2つ用意されているエンディングには驚いたけど、私は最初の方が好みかな。
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