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くさいはうまい
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くさいはうまい
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商品レビュー
3.6
9件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
発酵食、奇食、そして呑んだくれ・食いしん坊の権威 小泉武夫先生の発酵食についての本。 前半では、非常にマジメな調子で発酵食品個別の食材にフォーカスを当て、その食品が出来上がる科学的根拠や、その効用なんかを書いているんだけど、すぐに我慢ができなくなったらしく、いつもどおりの食いしん坊の話しとなっている。 発酵食について詳しいわけではないので、パンの起源はお粥のようなもので、それが偶然からクッキー的な平焼きパンとなり、またも偶然から酵母発酵された発酵焼きパンとなったという話しや、アンパンの起源は木村屋初代の木村安兵衛であるということなど、興味深い話しが散りばめられていた。 先生曰く、この世の中で最も珍奇な食い物は、「フグの卵巣の糠漬け」であるという。ご存知のとおりフグの卵巣には猛毒があるのだが、これを発酵によって解毒し、食べてしまうというのは実に奇抜で独創的な発想で、世界にも例をみないものであるという。 そして、巻末の対談部で先生はこの世の中で特に臭い食品3つをあげているのだが、最も激烈なものは韓国のホンオ・フェ、そしてカナディアン・イヌイットが食べるキビヤック、そしてスウェーデンのシュールストレミングであると言っている。 シュールストレミングは、他の2つに比べて特異な側面を持ち、「俺はこんなに臭いものを食べられるんだ」とおう武勇伝に加えられる食べ物であるという点にもふれている。ストックホルムで毎年8月に開催されるシュールストレミング祭りでは、バイキングの格好をした大男達が缶を開けてにおいをクンクン嗅ぎながらやってくるという。 日本にドクターペッパーという飲み物がアメリカから入ってきたが、あれはあまり日本人には好まれていない。においが日本人好みではないからだ。しかし、においのもととなるベンズアルデビト(R-COOHというパンの焦げるアルデビト系のにおい)ヨーロッパでは、女性の香水にもつかわれるみんな大好きなにおいんまんだそうな。 そのにおいうの好き嫌いの原点は、その土地に流れる空気なんだという。日本人は、本質的な性質に肥溜めのにおいが好きなんだそうな。 これまでにおいというと、臭い・臭くない というレベルでしか考えていなかった...というか、必然的にそっちに意識が集中してしまっていたのだが、くさいものでも美味いものとマズイものがあるということを、改めて認識した。だいたい、世界で一番くさいというシュールストレミングが、あのくらいなんで大抵のものは大丈夫な気がする。 マズイものはまっぴらごめんだが、今後は各地に旅行に出かけたらその地域名産のくさいものでも食ってみようかと思う。 くさいものを食うことを生業としようとしている人達には、ぜひ読んでいただきたい本だ。
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発酵と言えばこの人!な、小泉先生の本。他の本でも扱った食材や話題も重複で入ってますが、様々な発酵食品の中でも特に「におい」にこだわった食材・料理を選りすぐってお届け。文章の隙間からその強烈な臭いが伝わって来るような内容は読む人を選びますが、相変わらず面白いです。 「もやしもん」と...
発酵と言えばこの人!な、小泉先生の本。他の本でも扱った食材や話題も重複で入ってますが、様々な発酵食品の中でも特に「におい」にこだわった食材・料理を選りすぐってお届け。文章の隙間からその強烈な臭いが伝わって来るような内容は読む人を選びますが、相変わらず面白いです。 「もやしもん」とか好きな方には楽しめると思います。
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発酵食品について扱った書籍である。 この手の本では文章も上手く。内容も非常にそそる。美味しんぼが好きって言う人にはたまらないかも。
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