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ポストコロニアル
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ポストコロニアル
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商品レビュー
3.8
5件のお客様レビュー
近代以降の日本と東アジアの歴史の歩みを、「自己植民地化」として読み解いている本です。 近代以前の東アジアには、中国を中心とする「朝貢外交」の秩序が存在していたのに対して、近代日本は西洋による「万国公法」の秩序をいち早く内面化し、それによってアジアに対する植民地主義の主体として自...
近代以降の日本と東アジアの歴史の歩みを、「自己植民地化」として読み解いている本です。 近代以前の東アジアには、中国を中心とする「朝貢外交」の秩序が存在していたのに対して、近代日本は西洋による「万国公法」の秩序をいち早く内面化し、それによってアジアに対する植民地主義の主体として自己を規定することへと向かっていくことになります。さらに著者は、専門である漱石の文学作品をとりあげ、そのテクストのなかに植民地主義的構造を読み取っています。最後に、戦後の日本の歴史観のうちに、植民地主義をみずからの問題として引き受けることを隠蔽するような構造が存在しつづけていることの指摘がおこなわれています。 「植民地的無意識」と「植民地主義的意識」が表裏一体となって近代以降の日本の歴史をつらぬいているという本書の基本的な見方は、岸田秀の考えを連想させるものです。ただし、岸田がフロイトの精神分析を社会心理学として理解する立場から日本の集団心理を読み解いているのに対して、「ポストコロニアル」をタイトルにもつ本書は、ポストモダン左派的な観点から「文学」と「歴史」の政治性を明らかにするという立場に立って議論がなされています。
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かつての植民地支配ないし群生支配をしていた地域の人々の反殖民地闘争と脱植民地化の運動の過程で失われた命と流された血を代償として敗戦後の日本とアメリカを模倣した高度経済性津王が実現した。
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ポストコロニアルについて勉強しなくちゃいけなくなり、でもそもそもポスコロって何よ?という具合の理解度だったので、とりあえず手にとってみた一冊。 感想としては、ポスコロが何をどのように射程にとらえているのかが判って良かったというところ。特に態度が、僕の考える既存の学問のそれと大き...
ポストコロニアルについて勉強しなくちゃいけなくなり、でもそもそもポスコロって何よ?という具合の理解度だったので、とりあえず手にとってみた一冊。 感想としては、ポスコロが何をどのように射程にとらえているのかが判って良かったというところ。特に態度が、僕の考える既存の学問のそれと大きく異なっているということがよく判って良かった。なんというか、批評と学問の境について考えさせられる。あるいはこれからの学問についても(最近ポスコロ自体は廃れてきたとのことだけども)。
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