1,800円以上の注文で送料無料

  • 中古
  • 店舗受取可
  • 書籍
  • 文庫

鼠たちの戦争(下) 新潮文庫

デイヴィッド・L.ロビンズ(著者), 村上和久(訳者)

お気に入りに追加 お気に入り 追加 追加する お気に入りに追加 お気に入り 追加 追加する に追加 に追加する

定価 ¥733

¥110 定価より623円(84%)おトク

獲得ポイント1P

在庫あり

発送時期 1~5日以内に発送

店舗受取サービス対応商品

店舗受取なら1点でも送料無料!

店舗到着予定

4/24(水)~4/29(月)

商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社/
発売年月日 2001/02/01
JAN 9784102219225

店舗受取サービス
対応商品

店舗受取なら1点でも送料無料!
さらにお買い物で使えるポイントがたまる

店舗到着予定

4/24(水)~4/29(月)

鼠たちの戦争(下)

¥110

商品レビュー

3.5

6件のお客様レビュー

レビューを投稿

2010/05/28

スターリングラードを…

スターリングラードを部隊にした二人の天才スナイパーの対決は、お互いがお互いを殺すため、静かな緊張の中で行われます。そして、実に地味です。しかし、地味だからこその緊張感、スナイパーの戦いがよく描かれていると思います

文庫OFF

2022/05/07

第二次世界大戦に於けるドイツ対ソ連で最も過酷な戦場となったスターリングラード。記録によれば、1942年8月から5ヶ月間にもわたった攻防での死者は200万人。当初60万人いた住民は、戦闘終結時には1万人を下回る数しか生き残れず、まさに死の街と化した。この惨禍をもたらした要因は、両陣...

第二次世界大戦に於けるドイツ対ソ連で最も過酷な戦場となったスターリングラード。記録によれば、1942年8月から5ヶ月間にもわたった攻防での死者は200万人。当初60万人いた住民は、戦闘終結時には1万人を下回る数しか生き残れず、まさに死の街と化した。この惨禍をもたらした要因は、両陣営の勝敗を左右する軍事拠点としての重要性にあったとされている。本作は、地獄絵図の如き様相を呈したスターリングラードを舞台に、廃墟と瓦礫の闇に〝鼠〟のように潜り、熾烈な戦いを繰り広げた狙撃手に焦点を当てた戦争冒険小説の傑作である。 物語は、狙撃手として超一流の腕を持つことでは互角、人格的には相反する二人を軸に進行する。驚異的なスピードで戦果を上げていたソ連軍曹長ザイツェフ。そして、この男を狩るためだけに現地へ赴くナチス親衛隊大佐トルヴァルト。 シベリア人の猟師として鍛え上げられたザイツェフは、最前線にいる同志のために身を挺して戦い、厚い信頼を得ていた好漢。一方のトルヴァルトは裕福な貴族の出で、ベルリン郊外にある射撃学校校長。同胞を平然と捨て駒とすることを厭わない冷血漢で、己のプライドと栄誉を優先。徹底したニヒリストでもあった。 ザイツェフは実在した人物だが、トルヴァルトの存在については、諸説あり定かではない。当然、作者は史実をなぞらえつつも、フィクションとしての大幅な脚色を加えている。 勝つためには、鍛え上げてきた技倆のみならず、敵を上回る強靱な精神力を有さねばならない。常に死と隣り合わせの状況下で展開するドラマは凄まじい緊張感と焦燥を伴って読み手に迫ってくる。敵スナイパーの腕に瞠目し、或る種の共鳴さえ生じさせていく二人。原始的で直感勝負となる狙撃手同士の戦い。その最終的な対決が、どのような結末を迎えるのか。透徹だが熱いクライマックスは、いうまでもなく本作最大の読みどころとなる。 弾丸一発で訪れる死。その残酷で虚無的なエピソードの数々は、ひたすらに重く、虚しい。戦場に於ける葛藤と絶望。ザイツェフは祖国の英雄として讃えらながらも、愛する女兵士一人さえ守ることの出来ない己の非力と脆弱な精神に悶え苦しむ。この極限状態にいる者の心の揺らぎを端役に至るまで繊細に表現するロビンズの筆力に圧倒される。 物語は狙撃手二人の死闘がメインとなるが、重要な役割を担う者は他にもいる。特に、トルヴァルトの補佐を勤めるドイツ軍伍長モントは、終盤の語り部として、退廃感漂う情景へと読み手を導く。兵士らは生きて故郷へと帰り、愛する家族とともに平凡な日常へと戻ることを夢見る。だが、眼前の死以外に救いの道は無く、強烈な餓えの中で遂には人肉を貪るまで堕ち、人ならざるものへと化す。やがてはナチス崩壊へと至る決定的敗北。それをモントの眼を通して記録した第三部は、鮮烈なイメージを残すことだろう。 戦争の実体をどう伝えるか。戦場の死をどう描くか。読み終え、心に深く残るものがあれば、その作家は反/非戦を正しく捉えている。戦争の世紀といわれた二十世紀が終わろうとする1999年に本作を上梓したロビンズも、声高に叫ぶのではなく、不条理な死を冷徹に書き記すことで、より鮮明に戦争の無残なる実体を指し示す。かつてない規模の市街戦、その中で実際に起こったかもしれない狙撃手の戦い。ルポルタージュの手法を用いて描いたこの物語は、己らの暴力によって破局へと突き進む人類の暗い未来をも照射するのである。

Posted by ブクログ

2021/02/24

原題 WAR OF THE RATS ドイツ軍が〝Rattenkrieg〟と呼んだスターリングラード攻防戦。市街戦の様相はまさに鼠たちの戦争。 ヴァシリ・グリゴーリエヴィチ・ザイツェフ(ソ連赤軍、実在の人物)とハインツ・トールヴァルト(ドイツ軍大佐、架空の人物とされる)による...

原題 WAR OF THE RATS ドイツ軍が〝Rattenkrieg〟と呼んだスターリングラード攻防戦。市街戦の様相はまさに鼠たちの戦争。 ヴァシリ・グリゴーリエヴィチ・ザイツェフ(ソ連赤軍、実在の人物)とハインツ・トールヴァルト(ドイツ軍大佐、架空の人物とされる)によるスナイパー対決。長距離精密射撃もさることながら、狙撃戦と心理戦が魅力かな…殺し合いなんだけどね。 この小説にもでてくるけど、ザイツェフはこの攻防戦の最中に廃墟で狙撃手学校の先生をし、その生徒たちも戦果を上げた。ザイツェフにはウサギという意味があり、生徒たちは子ウサギと呼ばれたとか。 赤軍にはターニャのような女性の兵士も多く、今でこそ普通だけれども、社会主義の国という感じがする。 戦争に男も女もなく、ハッピーエンドもないんだ。

Posted by ブクログ

関連商品

最近チェックした商品