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階層化日本と教育危機 不平等再生産から意欲格差社会へ

苅谷剛彦(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 有信堂高文社/
発売年月日 2001/07/20
JAN 9784842085258

階層化日本と教育危機

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商品レビュー

4.1

13件のお客様レビュー

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2018/11/05

内田樹が「下流志向」(こっちは読んでないけれど)の下敷きにしたということで興味を持ち図書館で借りてみる。 アンケート方式の調査を元に統計的手法で日本社会の階層と教育の関係に迫る。2001年の出版で、定かでないが時代的にはゆとり教育批判の嚆矢にあたるのではないかと思う(齋藤孝がブ...

内田樹が「下流志向」(こっちは読んでないけれど)の下敷きにしたということで興味を持ち図書館で借りてみる。 アンケート方式の調査を元に統計的手法で日本社会の階層と教育の関係に迫る。2001年の出版で、定かでないが時代的にはゆとり教育批判の嚆矢にあたるのではないかと思う(齋藤孝がブレイクしだしたのもその頃)。まず1950年代からの時系列データでもって、日本社会に階層と教育の移動があったことを確認する。次に、能力主義の影で差別が不可視化されて日本的平等感が生まれたことを説く。さらには、学歴貴族の没落、ゆとり教育下での学習意欲格差拡大へと展開していく。 非常に腹に落ちる議論だった。いくつか思ったところを挙げると。。。 ・基本的にいくつかのアンケート調査によっているので、回答と「本当の」意識、行動との差から生じるバイアスの影響はあるだろう、統計的手法も絶対ではなく数値化なんか適当なものだ、あくまでも仮説と解釈がモノを言う点は要注意。 ・せまい集団内の差異ばかり気にしているから処遇の平等を結果の平等と履き違えてしまうというのは痛烈な批判だ。 ・学歴批判が反知性主義・反教養主義に転じているのはそのとおりだろう。これは日本人の骨の髄に割りとしみこんでいるのではないか。だれかが書いていたが「ごくせん」や「GTO」をなぜもてはやすか?という話にもつながる。 ・能力主義の競争から「下りる」ことが自己肯定につながるというのも納得。しかし、これは別に今に始まった話ではなく人間心理の一般的なメカニズムであり、ボクの周囲にも、ボク自身の中にも実体験としてある。また勉強ができなくたってどこかに自尊心を持つということ自体は必ずしも悪いことばかりではない。むしろ必要なことだ。問題は、そのメカニズムが階層とリンクしてあまりにも亢進していること。

Posted by ブクログ

2018/10/08

階層の再生産について、教育という観点から論じている。久しぶりに大学の授業を思い出した。本書で注目すべきは、学習への努力や関心も格差が拡大しているという事実を明らかにしている。貧しくてもハングリー精神があった過去の時代とは変わってきているのであろうか。また、そのような、「学びから降...

階層の再生産について、教育という観点から論じている。久しぶりに大学の授業を思い出した。本書で注目すべきは、学習への努力や関心も格差が拡大しているという事実を明らかにしている。貧しくてもハングリー精神があった過去の時代とは変わってきているのであろうか。また、そのような、「学びから降りる」人たちが逆に自己肯定・自己満足へと向かうというのも意外な事実であった。このあたりの個々人の具体的な心理についてはもう少し詳述が欲しいと感じた。

Posted by ブクログ

2016/02/13

修士論文を書いているときに参考文献として一部読んだが、それ以降放置だったので久しぶりに手にとって最初から最後まで読んでみた。 ものすごく洞察力に飛んだ本だと感じた。また、随所で「適切」な分析が行われており、分析の効力を最大限に発揮させているという点においても素晴らしい本だと言える...

修士論文を書いているときに参考文献として一部読んだが、それ以降放置だったので久しぶりに手にとって最初から最後まで読んでみた。 ものすごく洞察力に飛んだ本だと感じた。また、随所で「適切」な分析が行われており、分析の効力を最大限に発揮させているという点においても素晴らしい本だと言える。 一方で、専門書んでありながら、一般の人が読みやすい文体となっているところも、個人的には素晴らしいと感じている。(他の学問でも同様だと思うが、)社会学は、社会学独特の言い回しや独自用語によって、社会学を専攻している人以外からしたらとても読みにくいものとなっているものが多いが、本書はそういった文章の"癖"がなく、さらには言葉遊びや社会学独特のポエム感もほとんどなく、ましてや「ポップサイエンス化」させているわけでもない状態で研究の本質を読者に伝える事を可能にしており、畏敬の念を抱かずにはいられないほどの素晴らしい文体となっている。 本書が出版されたのは2001年であるが、本書6章で論じられている自己責任の考察に関しては今でも圧倒的な説得力を発揮していると感じ、そういった意味でも素晴らしい本だなと感じた。

Posted by ブクログ

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