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新編 学問の曲り角
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新編 学問の曲り角
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商品レビュー
3.5
2件のお客様レビュー
多くの言語に通じ、哲学や文学のさまざまな作品の翻訳をおこなった著者のエッセイをまとめた本です。 冒頭のエッセイ「アリストテレスの欠伸論」は、「欠伸がうつる」ということの古い出典を調べてほしいという依頼を受けた著者が、アリストテレスの著作に擬された『問題集』(プロブレーマタ)にそ...
多くの言語に通じ、哲学や文学のさまざまな作品の翻訳をおこなった著者のエッセイをまとめた本です。 冒頭のエッセイ「アリストテレスの欠伸論」は、「欠伸がうつる」ということの古い出典を調べてほしいという依頼を受けた著者が、アリストテレスの著作に擬された『問題集』(プロブレーマタ)にそのもっとも古い出典を求める話です。また「栞のしおり」と題されたエッセイは、許慎の『説文解字』を参照したかと思えば、シャルル・ペローの小説に登場する道に目印を置く話に目を向けるなど、古今東西にわたって著者の博識が存分に駆使されています。 これらのテーマはいうまでもなくトリヴィアルなものであり、西洋精神史の中核にせまるような重要な概念についての博捜とはほど遠いものです。やはり本書に収録されている「田辺先生の思い出」と題されたエッセイで、哲学者の田辺元による「河野君は遊びながら哲学をしているから困る」という評言が紹介されていますが、そのようなスタンスが本書に収録されているような肩の凝らないエッセイを生んだということができるように思います。
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北杜夫の「どくとるマンボウ青春期」では、北が東北大に在学して仙台に下宿していたとき、茂吉の示唆でときどき河野を訪問していたことが書かれている。火星人のようなおっちゃんだが、とんでもない博識の人であることはビシバシ伝わっていたとな。
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