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雪が降る
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雪が降る
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商品レビュー
4
7件のお客様レビュー
どうしようもない悪意や運命と相対する主人公たち。 場面が目の裏にきらっとのこるような悲しくて素敵な短編集。 表題作「雪が降る」がいちばん刹那のきらめきという感じがして好き。 「銀の塩」はテロリストのパラソルの主人公、島村が出てくる。相変わらず酒を飲んでる。この後にバーテンになる...
どうしようもない悪意や運命と相対する主人公たち。 場面が目の裏にきらっとのこるような悲しくて素敵な短編集。 表題作「雪が降る」がいちばん刹那のきらめきという感じがして好き。 「銀の塩」はテロリストのパラソルの主人公、島村が出てくる。相変わらず酒を飲んでる。この後にバーテンになるのかな、という時系列。 「紅の樹」なんというか、ハードボイルド。
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※このレビューにはネタバレを含みます
一昔前の、男達の孤独が静かに紡がれた短編6作品。 特に『台風』『雪が降る』が印象的だった。 「こういう台風みたいな大風のなかにいたって、いつも胸をはってる。頭をあげて歩いていける。そういうのが、強い人間だってことさ。きみはそのひとりだ」 子供の頃親しくしていたお兄さんの言葉は、大人になっても忘れることはない。 どの短編も読み終えた後の余韻が穏やかに続く。 女性より男性の方がロマンチストが多いように思う。
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藤原伊織ワールドです。儚い人生が詰まった 切ないけど温もりを感じる6編の短編集 (台風) 吉井は会社でパワハワが原因で上司を刺してしまった社員の 事件から自分が少年時代に出会った青年の事を思い出す。 (雪が降る) 食品企業の販促課の課長志村は同期で本部長の高橋の 息子、道...
藤原伊織ワールドです。儚い人生が詰まった 切ないけど温もりを感じる6編の短編集 (台風) 吉井は会社でパワハワが原因で上司を刺してしまった社員の 事件から自分が少年時代に出会った青年の事を思い出す。 (雪が降る) 食品企業の販促課の課長志村は同期で本部長の高橋の 息子、道夫から「母を殺したのはあなたですね」という 一通のメールを受け取り彼と会う約束をする 志村が決めたこと、それは彼にだけは嘘はつかないでおこうという事 道夫の母親陽子と志村の関係が語られる そして高橋と志村の友情。この話が1番すきでした 短い中に凝縮された男同志の友情が胸にきました ちょっとロマンチックで大人の恋。 (銀の塩) ここで「テロリストのパラソル」の主人公の島村に 会えると思ってみなかったのでちょっとうれしかったです 逃亡生活時代の話です。 島村のアパートの隣人、バングラデッシュ出身のショヘルと 会話をするようになり彼の誘いでお盆休みを避暑地で 過ごす事になりますが、ただの休暇ではありませんでした。 (トマト) バーのカウンターで自分は人魚だという女性と男性の やりとりが綴られています。何故トマトだったんだろう 不思議な作品です。 (紅の樹) 堀江徹は父親が一代で起こした堀江組の跡目を継ぐはずだったが 父親が病死した後、父親が五分の縁を交わしていた秦野会の 預りになり不自由ない生活を送っていたがある事をきっかけに 組から追われる立場となる ひっそり生活する堀江の隣の部屋に母と娘が引っ越してきます 次第に話をするようになり、平穏な日々とそんな暮らしが 自分にもやってくるかもしれないと思い始めた頃 堀江の生きてきた世界が彼を放っておいてくれませんでした。 (ダリアの夏) デパートの配達員の孝と大きな家屋に住む元女優、篠崎由利の 不思議なひと夏。 藤原氏が描く主人公には何故かとても惹かれる 自分が今いる場所に何の未練も興味もない主人公達 何気ない言葉にインテリを感じ、心の奥にある痛みが 見え隠れするところ・・やっぱり好きだなぁ〜。
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