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ポール・セローの大地中海旅行 AROUND THE WORLD LIBRARY気球の本

ポール・セロー(著者), 中野恵津子(訳者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 NTT出版
発売年月日 1998/03/26
JAN 9784871886512

ポール・セローの大地中海旅行

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商品レビュー

3.8

4件のお客様レビュー

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2019/11/24

長かった。読み終えるのに時間がかかった。 知らない作家や詩人などがジャンジャカ出てきて話を見失いそうになることもしばしば。 「ついてこれないヤツは別に読まなくて結構」と著者に言われているようだった。 特に印象に残っているのはアルバニア。貧困が国を覆い尽くし、おびただしい数の...

長かった。読み終えるのに時間がかかった。 知らない作家や詩人などがジャンジャカ出てきて話を見失いそうになることもしばしば。 「ついてこれないヤツは別に読まなくて結構」と著者に言われているようだった。 特に印象に残っているのはアルバニア。貧困が国を覆い尽くし、おびただしい数の乞食が著者に突撃してくる。かなりのインパクトを残してくれた。 著者が訪れた1990年代初期は相当荒れてたみたいだけど、今調べると治安もいい安全な国とある… 著者が話を聞いた現地人も言っていた「去年はもっと酷かった。少しずつよくなってきている。これからも…」という話が本当だったのかもしれない。 いつかアルバニアに行ってみたい。

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2013/03/02

一行一行じっくり追ったため読了に時間がかかりましたが、読んでいる間中旅をしている気分で、この雄大な旅に参加しているような喜びを味わいました。 コルシカやシシリアやチュニジアの独特な空気をまざまざと思い出し、更に行きたい場所リスト(ジブラルタル、シリア、エルサレム、、、)が長くなり...

一行一行じっくり追ったため読了に時間がかかりましたが、読んでいる間中旅をしている気分で、この雄大な旅に参加しているような喜びを味わいました。 コルシカやシシリアやチュニジアの独特な空気をまざまざと思い出し、更に行きたい場所リスト(ジブラルタル、シリア、エルサレム、、、)が長くなりました。旅行記としての一番の役割を気持ちよく果たしてくれたと思います。 また、名跡美景よりもそこで実際に起きている物事、生きている人間の方にどうしても興味が向いてしまうところも、共感。最後の方に、ロードス島の「世界の七不思議」の巨像を背景にしながらも、目の前でベラベラと話しているイェゴールの刑務所での話の方につい関心が行ってしまう、でもその二つはセットなんだ、というような箇所がありますが、彼のこの長い旅がそこに象徴されているように思います。 何も事が起きない時などは、彼の膨大な読書量の中からその地に関する本や人物の話が次々と紹介され、彼の中で本と旅がいかに切り離せないかがよく分かります。その場で起きたことや読んでいた本によってその地を記憶するという旅の形態にも親近感が湧きます。本に出てくる憧れの場所に行ってみたらがっかり、というのもまた旅の面白いところだし。

Posted by ブクログ

2012/05/02

若きアメリカの作家セローは身重な新婚の夫人を伴い、ジブラルタルのヘラクレスの柱から地中海に乗り出します。そして1年3ヶ月の旅行。イタリアの対岸、アドリア海を隔てた動乱以前の夢のようなのユーゴと悪夢のようなアルバニア。アイロニックなセローの記録は豪華なエーゲ海ツアーからは決して生ま...

若きアメリカの作家セローは身重な新婚の夫人を伴い、ジブラルタルのヘラクレスの柱から地中海に乗り出します。そして1年3ヶ月の旅行。イタリアの対岸、アドリア海を隔てた動乱以前の夢のようなのユーゴと悪夢のようなアルバニア。アイロニックなセローの記録は豪華なエーゲ海ツアーからは決して生まれる事のない旅行記の傑作。村上春樹が聴いた太鼓の音はこのセローが奏でたものに違いない。春樹はその後「辺境・近境」でセローを超える風の声を聴かせてくれましたが。

Posted by ブクログ

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