1,800円以上の注文で送料無料

  • 中古
  • 店舗受取可
  • 書籍
  • 書籍

漂泊する自我 日本的意識のフィールドワーク

老松克博(著者)

お気に入りに追加 お気に入り 追加 追加する お気に入りに追加 お気に入り 追加 追加する に追加 に追加する

定価 ¥2,420

¥1,430 定価より990円(40%)おトク

獲得ポイント13P

残り1点 ご注文はお早めに

発送時期 1~5日以内に発送

店舗受取サービス対応商品

店舗受取なら1点でも送料無料!

店舗到着予定

4/24(水)~4/29(月)

商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新曜社/
発売年月日 1997/10/25
JAN 9784788506183

店舗受取サービス
対応商品

店舗受取なら1点でも送料無料!
さらにお買い物で使えるポイントがたまる

店舗到着予定

4/24(水)~4/29(月)

漂泊する自我

¥1,430

残り1点
ご注文はお早めに

カートに追加するカートにいれる

商品レビュー

4

1件のお客様レビュー

レビューを投稿

2016/06/12

ずっとずっと、旅をするひとという存在が不思議で仕方なかった。たまにしか訪れないのに、とてつもなく魅力的で、忘れられない。そんなひとが話してくれるものはほんとうに大切でたまらない。 そんな不思議をどうやったら考えられるのか、心理学的に捉えることはできないのか、いつも思っていた。民俗...

ずっとずっと、旅をするひとという存在が不思議で仕方なかった。たまにしか訪れないのに、とてつもなく魅力的で、忘れられない。そんなひとが話してくれるものはほんとうに大切でたまらない。 そんな不思議をどうやったら考えられるのか、心理学的に捉えることはできないのか、いつも思っていた。民俗学からは、かの大人折口信夫が”まれびと”と名づけたものが存在したが、どうにも学問として扱うにはまだまだ推測の域を出ない。だが、確かに、そうしたものたちが存在している。 また、そうした存在を心理学的に取り扱うにも、難しさがある。なぜなら、そうした漂泊するものたちは記録に残されないからだ。なぜ、彼らは旅に出るのか。しかし、そんな存在からじかに発せられることばは聞けない。失われて久しく、形のみが伝説や昔話となっているからだ。 ならば、それを伝説として、あるいは昔話としてでも残そうとするこの生きた人間たちから考えてみればよいではないか。ユングという西洋の大人がかつてそれをやってのけている。同じことをこの日本の心に対して行えば、新しいものがきっと見えてくるはずだ。 どうやら、この心性は”漂泊”というものであるようだ。定住生活が根付いているにもかかわらず、なぜ漂泊が忘れられることなく、残されているか。それは漂泊のもつ逆説的な力によるものだ。忘れられるために旅に出る。定住するために漂泊する。そして、漂泊者は定住者に漂泊を思い起こさせる。すなわち、漂泊は定住の始まりであり、定住は次の漂泊のはじまりなのだ。そうして、この島国の人間は何万年と暮らしてきた。漂泊者が与える予祝とは、定住者に、本来宿ったその漂泊性を思い起こさせるものだと言える。 ユングと折口が出会う瞬間。時代と空間を超えても、こうしてなお二者が出会うことができる。それもまた、ひとえにこの漂泊性がなせる力か。

Posted by ブクログ

関連商品

最近チェックした商品