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はじめての現象学
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 海鳥社/ |
発売年月日 | 1993/04/27 |
JAN | 9784874150481 |
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商品レビュー
3.2
6件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
主観と客観がずれてしまうこと ずれてしまうことは事実としてあるからいいんだけど、その共通了解をつくることは可能なのか? そして、それはどんな条件であれば可能なのか? について学んだ。 フッサールの現象学を理解する前に、哲学の歴史(全体の流れ)から学ぶことができたため、カントやデカルト、ニーチェなどたくさんの哲学者の哲学を知っている状態であればより詳しく理解できたように感じた。
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フッサール哲学を骨子に現象学を読み上げている本書。 丁寧に用語や各哲学者の主張を説明してくれているというより、著者の主張に沿って現象学を展開しているといった様相。現象学第一冊目としては少し求めている内容との乖離はあったが、本筋の理解の助けには十分になっている。 認識や理性に依拠して真なる完全性や絶対性に到達するのだという立場から、個々の経験からくる感覚的な世界像に立脚する。うーん、難しい。真理なるものはなく、個々人の世界像間における共通理解に達する可能性というものを探っていく学問である、これはあってるか?まだまだ腹落ちしておりませんので、気になった箇所をまとめるに留めます。 本質直観での文章。 P93:現象学の考え方の根本は、「事物やことがらそれ自体というものはない」(=客観それ自体は存在しない)ということです。したがって、現象学での「本質」とは、ある事物やことがらが人間の性の経験にとって持つ「意味の本質」です。 個々の世界像に依拠している人々がどのように共通認識を持ちうるのか P105:このとき起こっているのは、何かいままで隠されていた「客観」が発見されたということではない。そうではなくただ、双方にとって「世界についての新しい共通理解」が編み上げられたということにすぎません。 赤ちゃんの「よい、わるい」の認識は、母親との関係性から培われるとか、夫婦間や恋愛を引き合いに説明しているので取っつきやすさがある。その中でも首肯の一文。価値観の相対化における文脈 P155:感受性の違いはともあれ、互いが相手に愛情や好意を持ち、この関係をよくしようという意欲がきょうゆうされていなければならないのです。逆に言えば、いざとなれば別れてもいいと思っているかぎり、互いが自分の感受性や価値観の絶対視を解こうとする動機はどこからも出てきません。相互了解の導かれる経験が、男女関係、友人関係、親子関係などにおいて典型的に現れるのはそのためです。 ハイデガーは死に対する不安が「根本情状性」という主張に対する著者の思想。 P266:私の考えでは、「情状性」の根本的な本質は「不安」ではなく「エロス」(「快・不快」原理)ということです。 哲学というのは頭でっかちに理性で理論武装するようなものかと思ってきましたが、現象学は人間の本能的・感覚的なところに重点を置いているといった印象です。頭がこんがらがったところで、近辺の哲学者を適宜さらっていきましょうか。
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現象学の基本的な“考え方”を、一般的な用語で具体的に解説した名著。素人が哲学を堪能するのにちょうどいい。しかも、内容は高度。とても良い。
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