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乳房
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乳房
¥220
在庫なし
商品レビュー
3.7
32件のお客様レビュー
何処までも淡く、せつ…
何処までも淡く、せつなく、それでいて強く記憶に残る、恋と失われた日々の物語。心に染み透るような美しい日本語を表現できる作家は少ない。「乳房」ほか珠玉の4編。
文庫OFF
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クレープ 生まれて初めて食べるクレープは、2口目でフォークを投げ出したくなった。こんな甘いものをよく食べられるものだ。目をつぶって腹に力を入れて、黄白色の衣をコーヒーと一緒に喉に流し込んだ 残塁 当時、誰がこさえたのか、上下級生の会話は絶妙なシステムができていて、1年生が3、4年生と口をきくということは皆無だったが、もし口を引くことがあっても、下級生は上級生に対して、グランドでも寮でもはい、いいえ、ありがとうございました、オス以外の言葉を使わないようにできていたし、使ってはいけなかった
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「乳房」の里子の病気が快方に向かうといいなと思う。闘病する里子に対して、見えないところでも里子へ誠意の忘れない下川が切ない。酒も飲みにいかない、他の女性とエッチなんてもってのほか。いままで出鱈目だった人でも、妻がいなくなるかもしれないと思ったら三郎の言う善人になるのかもしれない。...
「乳房」の里子の病気が快方に向かうといいなと思う。闘病する里子に対して、見えないところでも里子へ誠意の忘れない下川が切ない。酒も飲みにいかない、他の女性とエッチなんてもってのほか。いままで出鱈目だった人でも、妻がいなくなるかもしれないと思ったら三郎の言う善人になるのかもしれない。悲しいことだがオイラは愛が永遠とは思っていない。親子はそうかもしれないけど、男と女はそもそも他人同士で血がつながることはない。夫婦という制度がなかったら果たしてどれだけの夫婦が生涯をともにするんだろう。青臭いくらいの純情を持つ下川と里子が一緒にアパートへ帰る日が来ることを望んでやまない。
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