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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 中央公論社 |
発売年月日 | 1987/07/10 |
JAN | 9784122014398 |
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ボルジア家
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ボルジア家
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ヴァチカンにおけるボルジア家の興亡 『悪徳と策謀の一族』という副題は明らかに 法王アレッサンドロ6世とチェーザレ・ボルジアを指しているだろう。 しかしながら、当時のヴァチカンにおいて 同じようなことをしていない法王とその一族がいただろうか。 ボルジア家が特別悪かったとは思えない...
ヴァチカンにおけるボルジア家の興亡 『悪徳と策謀の一族』という副題は明らかに 法王アレッサンドロ6世とチェーザレ・ボルジアを指しているだろう。 しかしながら、当時のヴァチカンにおいて 同じようなことをしていない法王とその一族がいただろうか。 ボルジア家が特別悪かったとは思えない。 イエズス会三代目総長であり、後に列聖されたフランチェスコは ボルジア一族である。
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古本で購入。 「ボルジア家」と言えば中世イタリアに黒々と足跡を残した悪の一族― 毒薬カンタレラによる暗殺、神をも恐れぬ暴虐、付きまとう近親相姦の噂…スキャンダラスな話題として取り上げられること、昔も今も変わらない。 しかし本書はそういうゴシップ趣味的なものではなく、歴史上にお...
古本で購入。 「ボルジア家」と言えば中世イタリアに黒々と足跡を残した悪の一族― 毒薬カンタレラによる暗殺、神をも恐れぬ暴虐、付きまとう近親相姦の噂…スキャンダラスな話題として取り上げられること、昔も今も変わらない。 しかし本書はそういうゴシップ趣味的なものではなく、歴史上におけるボルジア家の位置付けを試みようという“真っ当な”本だ。 「悪徳と策謀の一族」なんて刺激的な副題が付いてるが、巻末にある原題を見る限り、これはどうも中公文庫の編集者が“やらかした”のではないか。 原書が30年前のものなので史料的な制約などがあるかもしれないが、おもしろい。翻訳もだいぶスッキリしていて読みやすいのもいい。 まぁ人物名の覚えられなさはこちらの責任と言えようか… 評価したいのは、ボルジア家前史とも言うべきアロンソ・デ・ボルハから書き起こしているところだ。 スペインの土着郷士で僧侶だったアロンソが王の側近となり、ついにはローマ教皇カリストゥス3世となってローマの地に勢力を扶植していく。 その甥にしてボルジア家の絶頂を築いたロドリーゴ・ボルジア(後の教皇アレッサンドロ6世)、そして彼の子、ボルジアを象徴する人物チェーザレに至りボルジア家興亡史はクライマックスを迎える。 ロドリーゴとチェーザレ父子による教皇領の支配は短期間で崩壊したものの、著者はそれを 「きわめて興味深い政治的実験であって、歴史的影響も大きかった」 と評価する。混沌の極みにあった中世イタリアを、次の段階へと推し進めるきっかけをつくったのが、ボルジア家と言えるだろうか。 それにしても当時のパワーバランスやそこに渦巻く謀略、日常茶飯事の裏切りに殺人など、イタリア全土をあげて「悪徳と策謀」と言っていい。 この時代背景を知った上でボルジア家のなしたことを見てみれば、殊更に糾弾されるのは理不尽というものだ。 惣領冬美『チェーザレ』(講談社)のつながりから読んでみたわけだが、この時代のイタリアはかなりおもしろい。 このあたりにも手を広げて読んでみようか…
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